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2026.02.11 Wednesday
袖すり合うも他生の縁
日本には仏教由来の考え方やことわざがある。
キリスト教は死んだら天国に行くという宗教だが、日本人は「なんとなく生まれ変わる」と考える信者が多いのだと思う。 なんとなく、というのは明確にそう思っているのではないが、そういう考えもある、という程度だ。 江戸時代にはそう思っている人が多かったらしい。 だから、来世で豊かになりたいから、今世は貧乏でもいいなどと思えた。 まあ、現状肯定するにはいい考え方だ。 難しい言い方では「輪廻」という。 これは仏教の根本思想の一つらしい。 ネットで引くと、「人は生前の行い(業・カルマ)によって、地獄道、餓鬼道、畜生道、修羅道、人間道、天上の「六道」を生まれ変わり死に変わりするという考え方」と出てきた。 要は今世の行いが来世を決めるというような考え方。 悪いことをすれば、生まれ変わったときには畜生になる、とかいう言葉は聞いたことがある。 今世では他人でも、前世では関わりのある人だったりもする。 だから、「袖すり合うも他生の縁」ということわざがある。 この意味は、知らない人と道で袖が触れ合うような些細な出来事も、前世からの深い宿縁によるものである、ということだ。 つまり、偶然の出会いや関わりは一つもなく、すべての出会いを大切にすべきという温かい人間関係の心得を表すことわざ、ということになっている。 そんなふうに考えると、世の中には純粋な他人などいないことになる。 なかなかいい考え方だ。 科学の進歩は宗教の大部分を駆逐したが、残しておいたほうがいいものもある。 |
