考えたこと2

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アクティブラーニング その3
アクティブラーニングについては2回書いた。
こないだ、小学校の先生の話を聞いたが、小学校の現場ではいろいろ困っているらしい。
アクティブラーニングというのは、要するに「話し合い」であり、それを「主体的な学習」と言っている。
そこで多数決で決まった結論を教師が覆すのは気が引ける、と言っていた。
主体的な学習だから、主体的に出した結論はオカシクてもそのままいく…、というところに悩みがあるらしい。

まあ、過去2回アクティブラーニングに対して、文句の意見を書いてきたわけで、それはこれこれを見てもらえばと思う。

今回もいつも参考にしている元小学校教師の中沢氏のブログのこと。
アクティブラーニングにはいろんな疑問点があるのだが、それでも小学校の教師をみんなが続けていることについて、書いている。

今回は中沢氏はだいぶ頭にきている様子だ。
最初に辞めさせられた川崎市の先生のことを紹介しているが、この教育委員会の対応はヒドイ。
教育委員会がブラック化している。
しかし、そこは飛ばす。

彼が問題にしているのは、教員の「生きる力」。
こういうことだ。

「以前も述べましたが、教員ほど「生きる力」の脆弱な職業人もいません。しかも、給与は生産性のわりに圧倒的に割高です。だから、こんな職場で、住宅ローンや教育ローンを組んだら、辞めるに辞められなくなります。だって、手に職がなさ過ぎて転職なんてとてもできないもん。

昨今、話題になっている教員の働き過ぎ問題も、根っこは同じです。ようするに転職というオプションが使えないから、上から言われるがままの業務量を黙々とこなすしか選択肢がなくなってしまっているのが現実です。しかも、仮に辞められたり、それで辞めた職員に悪い噂を流されても、倒産のない役所なので、痛くもかゆくもありません。」

転職というオプションを使いにくいのは、普通のサラリーマンも同じだが、教員は特にそうらしい。
たしかに、小学校の教員、というキャリアは一体何なのだろうと思う。
小学生に教える、というスキルはある程度は評価されるだろうが、普通の企業では必要とされない。
塾は学校よりも高度だから、無理だろう。(難しいことは塾で聞け、というらしい)
となると、たしかに転職というチョイスはないかもしれない。
その割に、給与は高いとなると、よけいだ。

そういう先生方が、アクティブラーニングを実行する。
一番の被害者は子どもだ。

「でも、いちばんの被害者は、将来のある子供と、学校を信頼しきっている保護者でしょう。

こんなアクティブ・ラーニング的な学力は、昭和の会社、とくに大企業ならテクニックとして役に立ったでしょう。上司や同僚の顔色をうかがって、結論ありきだけれど、活発な議論をしているように見せる・・・(とくに大卒ホワイトカラーにおいて)。

こんな茶番が今日も全国の学校で続いています。
ぼくは常々、なぜ現場の先生方が文句を言わないのか、と思っていたが、こういう状態では仕方がない。
中沢氏ではないが、だんだん腹が立ってくる。

彼も書いているが、こういうふうにして、日本の教育はすこしずつ衰弱していくのだと思う。

だれも何ともしようがない。

ネット学習ソフト、スタディサプリに期待するしかない。



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