考えたこと2

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隠居
ぼちぼち同じ学年だった人たちから、隠居の便りが届くようになった。
ぼくが会社に入った頃は、一部をのぞいて定年は60歳だったが、今は65歳に延長されている。
それでも、早めに仕事は引退、という人がちらほらいる。
本人の希望なのか、会社の都合なのか、それは定かではないが…。

江戸時代の隠居というのは、字が見えなくなったとか、歯が悪くなったとか、要するに公式の場に出ることができなくなる、というのが要因だったと聞いた。
でも、眼鏡ができて、歯の治療も進んで、身体的な原因で隠居というのはなくなった。
まあ、隠居が出来る人というのは、ほんの一握りの相続できる財産を作った人ということだ。

そもそもアメリカなどでは、定年制は年令による差別として法律で禁じられている。
本人が決めるということだ。
そうでなくても、契約に反したら、会社が簡単に辞めさせることができるから、定年というものにあまり意味がない。

それでも、大概の国では年金受給開始可能年齢と仕事を辞める時期はリンクしている。
アメリカやドイツでは満額の受給開始年齢が67歳まで引き上げられた。
日本はまだ65歳だが、いずれ引き上げられるだろう。

ただ、そのためには雇用の流動化がどうしても必要になる。
隠居の便りを見ると、まだまだ働けるのに…、と思う。
人それぞれ考えはあるにせよ、もったいないことだ。

ぼくは、定年を考えると、一つの会社に居座るのはよくないと思う。
もちろん、役職定年もあるだろうし、待遇はいろいろだが、現役とは違う扱いになる。
それでも、若い人にとっては、今までずっと上にいた人が部下になる、というのはやりにくいだろう。
そのために、今までの部署を変えるという会社もあると思う。
そうなると、経験や人脈が生かせないということも起こる。
ややこしいことだ。

リクルートの調査で、定年前後の人を受け入れた企業の声があった。
いい方の声は、こんなもの。

「新しい知識やものの見方を得られた」
「周囲のメンバーのスキルアップにつながっている」
「採用した人材が活躍することで、同年代への良いプレッシャーになっている」
「人柄が良い」「礼儀正しい」「話しかけやすい」
「自社の経営にとって良い影響があると思う」
「会社の姿勢に良い印象を受けた」

一方、悪い方の声は以下だ。

「健康状態や体力面に不安がある」
「仕事を覚えるのに時間がかかる」
「これまでの仕事のやり方を改められない」
「目標の設定が難しい」
「仕事を覚えてもすぐに定年を迎えてしまう」

やっぱり、これまでのキャリアが、いい意味でも、悪い意味でも評価されるのだろう。
結局は周りの若い人たちとのコミュニケーションや、自身の謙虚な気持ちがキーになると思う。

これからの数十年、日本の人口は減少し、働き手が減る。
自分の食い扶持は自分で稼がないといけないと思う。

そのためにも、これから中年になる人たちは、70歳まで働くというビジョンを持ってほしい。
若い頃に儲けまくって、60歳で定年というのもいいとは思うが、将来計画を立てて、40代、50代で転職を計画するのも良いと思う。

そして、政治家はそのための法整備をするべきだ。

シルバー民主主義になってはいけないぞ。



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