考えたこと2

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学校内の塾
以前学校内の塾のことについて書いた。
それがどんどん増えているという記事

東京都の私立高校で、手っ取り早く進学実績を上げるためにそういうことをやっている。
要は、個別指導塾が高校内の自習室を運営している。
学校は金を出すだけ。あとは個別指導塾がやる、ということだ。

「一人ひとりの学習計画に合わせ、専用ブースで個別指導を受けることもできる。自習室は通常は授業終了後、午後8時まで、夏休みなど長期休暇の時は午前7時30分から午後8時まで利用可能」

経費を抑える意味もあるのだろうが、こうなると高校の先生はいったい何を教えているのか、という感じだ。
中堅の高校でこういう状態らしい。
狙いは日東駒専やGMARCHというところ。関西でいうと、産近甲龍や関関同立という感じだ。

この学校はスポーツにも力を入れている。
どちらかというと、スポーツの方を外注して、勉強の方を先生にやらせたほうがいいと思うのだが、そうではないらしい。

もともと、なぜ個別指導をするかというと、集団での教育ではできない部分を埋めるということだ。
それは授業が難しすぎたり、易しすぎたりして、生徒がついていけないという状況が多いということ。
まあ、易しすぎるケースはまだしも、難しすぎると思う生徒が多いと、ややこしい。
それを防ぐために入試をやる、というのが第一義的な目的だ。
要するに、中堅以下の高校でも、入試が成立していないのだろう。
だから、入学者のレベルが担保できていない。

記事の中で校長の言葉がある。

「野球なら全体練習の後に、各自が不得意な分野の練習をして技量を上げる。勉強で同じことができないかと考えていた」

体育会系の人なんだろう。
こういう人が理事長で校長を兼務しているから、推して知るべしだ。
勉強もスポーツも同じように考えている。

というわけで、スポーツでやったのと同じように外注したのだろう。
個別指導塾のノウハウで、進学実績を向上させる、ということだ。

本来ならその前に、実態を確認して、授業をどう変えていけばいいのか等の議論があって、改善ということになると思うのだが、そこは書いてない。
というより、そんなことはしていないのだろう。
そうなると、学校としての役割はいったいどうなったのか、ということだ。

理事長は野球のことはわかるが、勉強のことはわからない。
こういう私立の学校がたくさんあるんだと思う。

記事にもあるが、日本の教育はそのうち塾が担うことになるだろう。

まあ、学校に行きたくない人たちも増えているし、それでもいいと思うが…。



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