考えたこと2

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年功賃金
日経に出ていたが、NTTの社長が、35歳になるまでに研究開発人材の3割がGAFAなどに引き抜かれてしまう、とのこと。
NTTといえば、日本でも有数のIT企業だ。
IT系を目指す就活生なら、一度はエントリー候補に挙げる。
もちろん、図体が大きいとか、官僚的体質だから、ということで最終候補に残るかどうかは別だが…。
しかし、その企業で研究開発職をやって、10年ちょっとで3割がGAFAなどに転職するという事実。

こういうことがあるから、経団連の会長が新卒一括採用に警鐘を鳴らし、横並びの就活時期の廃止を決めたのだろう。
グローバル化した市場では、日本の賃金体系や働き方では若い人たちを引き止めておけない、ということだ。

記事にはITスタートアップ企業(ITベンチャーのようなもの)で働く人が、GAFAに転職した同僚が倍の給料をもらっている、ということで転職について考えている、と書いてある。
日本企業では自己負担のセミナーも、グーグルの社員は会社が出してくれるなどの事実もある。
これなら、悩むだろう。

日本の企業は年功序列の賃金体系だが、アメリカはそんなことはなく、IT業界なら30代がピークだという。
さらにアメリカでは、20代から50代まで平均年収は1000万を超えている。
日本は全ての年代で平均年収は800万以下。
30代では倍以上の差になる。

グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンの4社の頭文字を集めたのがGAFA。
30代で倍の年収なら、そこに人が集まるのも、もっともだ。

この差はアジアでも大きくなっている。
データサイエンティストの年俸の最高額は中国で約1660万円とのこと。
日本では1200万円。
IT業界の平均で比べると、インドが9倍、中国が7倍らしい。

NTTでは遅まきながら別系統の賃金ラインを作ったとのこと。
AIの人材を雇うためだ。

もちろん、そういう社員は無期雇用(定年まで働ける)ではない。
成果報酬が厚くなっている。
そうしないと、今の正社員が納得しないという面もある。

しかし、どこかで折り合いをつけて、若い有能な人を雇わないと、海外の会社に勝てない。

2000年代に入って、グローバル化が進んだ。
当初グローバル化といえば、生産拠点を海外に移すことだった。
安い労働力を確保するためだ。

しかし、どんどん時代は変わってきた。
今や日本の技術者が高い給料で取られていく。

日本の年功序列、終身雇用のシステム自体が陳腐化していっているのだ。
70年代から80年代にかけて、ジャパン・アズ・ナンバーワンと言われた時代があったが、もはやそんな成功体験は捨てないといけない。

なかなか捨て去るのは難しいが、ようやくそういう時代になってきた。


| | 考えたこと | 21:47 | comments(0) | trackbacks(0) |
選挙
ぼくがまだ学生の頃は、選挙の前になると選挙カーが走り回り、「清き一票を」という決まり文句が聞こえていたものだ。
学校にいても、聞こえていたし、平日でも走り回っていた。
名前を連呼したりして、大人は大変だとか思っていたものだ。

今日は、統一地方選挙があった。
選挙運動期間中、朝に駅でビラを渡す人はいたが、本当に静かなもの。
ほんとに選挙をやるのか、という感じ。
候補者のポスターを貼ってあるのが、普段と違うくらい。
選挙管理委員会が淡々と選挙を進めて、投票に至る。

有権者の権利だというが、自分の住んでいるところにどんな問題や課題があって、それを各議員はどう解決しようと思っているのか、そんなことがわからないから、選挙に行く気にもならない。
時々駅前で一人で演説をしている人もいるが、話しているのは国政のマターばかり。
それはアンタの仕事ではないだろう、と思う。

実際の市議会や県議会ではどんな議論がされていて、何が争点なのかもわからない。
知ろうとしない有権者が悪いのかもしれないが、みんなの代表だというのなら、積極的に報告するのも仕事のうちではないか。
今はネットという無料の手段もあるのだから。
実際、トランプ大統領はツイッターでどんどん発信している。

そんな状態で、兵庫県議会も神戸市議会も投票率が40%を切って、過去最低となった。
民主主義は自分の地元の地方自治から始まる、ということは本当だと思う。
ということは、日本では民主主義が根付いているとはいい難い、ということだ。

議員のなり手不足もあって、無投票も増えているとのこと。

今はネットなどの無料の伝達手段もあるのだから、選挙管理委員会がそういうページを作って、候補者の意見を出させればいいのだ。

投票率の低さを問題と捉える人がいない。
今のままでやっておけばいい、という人たちが地方政治をやっている。
地方の役人もそれを問題と考えない。
自分たちの身分さえ維持できればいいと思っている。

本当に改革すべきは、選挙のシステムだろう。
インターネットの時代に応じた選挙システムを作らないといけない。
実際に議員の問題意識が何かということを明確にすべきだと思う。
そして、それは金もかからず、簡単に実現できる。

早くやらないと、無能な多選議員ばかりになってしまうぞ。


| | 考えたこと | 00:19 | comments(0) | trackbacks(0) |