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2016.03.01 Tuesday
死ぬ順番
こないだ、宴会があって、死ぬ順番の話が出た。
死ぬ順番とは、子供は親より先には死んだらいかんなあ、ということ。 これは自分が子供の時にはあまり意識しなかったが、親になってみるとよくわかる。 1月に父親を亡くした人が、元旦に死んだのだが、子供や孫もみんな集まって、その中で家で死んだと話をする。 それはよかったなあ、という声が周りから出た。 調子が悪いとは言っていたが、デイケアに行く程度で入院もせず、そのまま紅白を見てその後亡くなったらしい。 死ぬ方の立場に立ってみれば(実際にそんなことはできないが)、やっぱりずっと過ごしたところで死にたいと思うのが人情だろう。 まあでも、もう死ぬのだから、そんなことはどうでもいいとも思う。 晩年をどう過ごすかの方が大事な気がする。 生きて残される方がそう思うだけかもしれない。 どう死ぬかというのは、結局どう生きるか、ということだろう。 池田晶子が書いていたが、死というものは存在しないということだ。 誰も経験した人がいない。 経験するときにはもう死んでいるからだ。 だから、死の問題は生の問題ということだろう。 子供がいてよかったと思うのは、結果論かもしれない。 いなかったら、いかなったで、それも良しだと思う。 でも子供がいたなら、子供より先に死にたいと思うのが当然の心理。 というか、子供が先に死ぬというのは勘弁してくれというところがある。 長生きいしたいという人はいるが、いくらなんでも子供より長生きしたいとは思っていないと思う。 それは無意識の前提だ。 もうすぐ還暦という年になってみると、もう自分の人生の冬が近づいてきたという感じ。 今はまだ秋だと思う。 晩秋というところ。 春は学生時代まで。そして社会人になって夏を迎える。中年になって秋。そして還暦を迎えて冬だ。 だいたい、20年ずつ。 人生80年ほどだから、だいたい合う。 しかし、冬にもいいことはあるだろう。 冬を楽しもう。 |
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