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2022.10.26 Wednesday
フランスはガソリン不足
以前にも紹介した「パリのカフェテラスから」というブログの記事。
フランスはガソリン不足になっているらしい。 街中でガソリンスタンドには行列ができている。 給油のために1〜3時間待ちは当たり前で、ガソリンのあるガソリンスタンドを探すアプリは必須となっているとのこと。 今やガソリンが高いか安いかではなく、「給油ができるかできないか」が問題になっている。 パリは地下鉄などあるが、地方は大変だろう。 ヨーロッパは日本より車社会だ。 通勤も多くの人が車を扱う。 ウクライナの戦争の関係かと思ったらそうではない。 ロシアに大きく依存しているのは天然ガスだ。 本当の原因はフランス最大手の製油所でのストライキとのこと。 フランスでは日本のように企業内組合ではなく、1つの企業内に職種別の組合がある。 企業横断しているから、その企業がいくら困っても、ストは継続するのだろう。 そんなわけで、車がなければ仕事にならない人や、通勤手段が車しかない人たちはパニックになっているという。 ぼくがフランスに長期出張しているとき、誰かの車で乗り合いで来ている人もいたが、そういうこともやっているのだろう。 そのおかげで、電気自動車のレンタルが急増している。 それでなくても、ウクライナ戦争でエネルギー危機が起こっているから、「この冬は10%の節電が必要」とか、「暖房温度は19度」とか、大統領がタートルネックで節電アピールをしているフランス。 こんな状態で、電気も足りるのだろうかと心配になる。 エネルギー危機で製油会社は儲かっているのだが、その利益の分配が足りないと労働者はストをしているらしい。 政府はここに来て、製油所労働者を徴用して、一部の製油所を再開し始めたのだが、それがまた反発を呼んで、ストライキの権利を主張するストライキに発展している。 いかにも自由の国、フランスだ。 こんな事態になっても、スト権は尊重するというのがフランス人。 日本なら、おそらく市民が文句を言って、マスコミもそれに同調し、政府が何らかの強権を発動してでも収めるのだろう。 他人の権利も尊重するからこそ、自分の権利も主張できる、という思想が行き渡っている。 たいしたものだ。 ヨーロッパのこの冬のエネルギーはどうなるのだろう。 |
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