考えたこと2

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Zoomのオフィス
Zoomという企業は、タイミングよくコロナの時期にオンライン会議のインフラになった。
株価は急上昇していた。
実際、使い勝手もいいと思うし、通信品質も良さそうだ。

そのZoomも企業体だからオフィスがある。
フルオンラインではないようだ。
コロナが収束した今、オフィスがどうあるべきかという議論が起こっている。
日本は周回遅れだが…。

リモート(在宅)とリアル(出社)のハイブリッドがその一つの答え。
でも、そのバランスをどうするか、ということになると難しい。
Zoomの本社でも、それを模索しているという。

というのは、Zoomの社員でも「オフィスで働くことを望んでいる」という。
しかし、毎日オフィスで働きたいとは思っていないのだ。

毎日が実験だとZoomの最高人事責任者は言っている。
彼は、オフィスが単に仕事を片付ける場ではないと言っている。
Zoomのオフィスは社交の場らしい。

良い仕事をすることが目的ではなく、良い仕事ができるようにするための場所だ。
オフィスの第一の機能は、共同作業を促進し、仲間意識を育むこと。

どちらかというと、従来の日本の考え方だと思う。
メンバーシップ型の雇用でやってきた日本では、オフィスはまさにそういう場所だった。
少なくとも、ぼくはそう思っている。
ずーっと一人で家にいて仕事をするのはしんどいし、いい仕事はできないと思う。
一人で完結する、物書きのような仕事でない限り。

Zoomの今の課題は、同じ場所(オフィス)にいない状態で、いかに生産性と創造性を高めるか、だという。
経験から言えば、オンラインで学生面談をやっていて顕著なことは、時間が短くなったということだ。
対面でやると、一応相談が終わったあとも、関連した世間話が続く。
下らない話でも、信頼関係を築くためには大事だ。
それがオンラインではなくなる。
意図的になくしているわけではないが、そういう話になりにくい。
それは人が本質的にオンラインで会うということと、対面で会うということを区別しているからだろう。

もう一つの違いは、オンラインは疲れるということ。
オンラインで話をしていると、微妙に表情がわからなかったり、タイミングがずれたりする。
通信品質やソフトの進化でどこまで改善されるのかはわからないが、現状では疲れるのだ。
だから、時間が短くなるとも言える。

Zoomでは常に出社する人は1%。
ほとんどはハイブリッドを選択する。
毎日出社するのは嫌だし、毎日家にいるのも嫌だということだ。

コロナでZoomの時価総額は一時1590億ドルまで上がったが、今は240億ドル程度。
アメリカの人々は、コロナを思い出させるものにうんざりしているとのこと。

通勤時間は無駄な時間だとは思うが、ずっと家にいてもそんなに生産的には働き続けられない。
だいいち、人間は孤独に弱い。
ぼくはオフィスの価値は社会的に大きいと思う。

しばらくは、アメリカでそういう実験が続くのだろう。

周回遅れの日本はここでも置いていかれる。
そんなことは、感染症の専門家たちは考えない。
困ったものだ。




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