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2022.10.02 Sunday
EUの脱炭素
EUは脱炭素とか、カーボンニュートラルとかを推し進めている。
EU内は必ずしも一枚岩ではないようだが、トータルでそういうメッセージを世界に対して表明しているし、実際に一部の政策提案もあった。 イギリスはEUを離脱したが、ジョンソン前首相は環境重視の政策を取っていた。 最も強硬なのはドイツで、さすがに緑の党が政権を取っているだけのことはある。 しかし、最近は天然ガスはグリーンだ、などと言い出して、ご都合主義になった。 天然ガスを燃やしても、石油を燃やしても、石炭を燃やしてもCO2は出る。 まあ、天然ガスはそれが少ないという違いだけだ。 そんなことを言うのなら、CO2を出さない原子力はどうなるのか。 再エネ、再エネと景気のいいことを言っているが、再エネの比率はある程度以上は上げられない。 太陽光など、夜はお休み、という電源では困る。 夜のバックアップはどうするのか。 イギリスは風力に頼っていたが、風が吹かず停電の危機になった。 再エネは自然の力で発電するので安いというが、自然に依存するのはあてにならないのだ。 みんなが、電気が止まっても、再エネ100%でOKというのならいいが、そんなことは現代社会ではありえない。 中国やロシアはどんどん原発を作る計画だ。 今でも日本の電気代は中国の2倍というのに、それがどんどん開いていく。 西側の諸国は安全のコストが高すぎて、原発など作れない。 「反原発」というイデオロギーは、中国やロシアが西側に仕掛けている政治キャンペーンではないかとすら思う。 このままでは原発を作ろうにも、作る技術や工場がなくなってしまう。 そこに起こったのがウクライナへのロシア侵攻。 第二次大戦後の平和な時代が終わろうとしている。 平和だからこそ、グローバル化が推進され、世界は豊かになったのだと思う。 ロシアはエネルギーを押さえており、EUはそれに頼っているから、勝ち目はあると思ったのかもしれない。 ところが、EUはウクライナ侵攻に対しては断固許さないという動きに出た。 そのおかげで、ロシアの天然ガスに頼っていた国ではエネルギー価格が高騰している。 イギリスも例外ではなく、ドイツはもっとも依存度が高かったので、苦しい状況だ。 日本はまだ本格的な争いに巻き込まれていないが、グローバル化の終わりが近づいているという意味では、苦しいところ。 経済的な地位も落ちて、円も安くなり、アジア諸国並みの国になろうとしている。 欧州に対するロシアの位置づけは、日本に関しては中国だろう。 今はロシア以上に覇権主義の国だ。 憲法9条を金科玉条のように奉って、平和ボケでいられる時代はもう終わろうとしている…、と思う。 |
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