考えたこと2

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モラトリアム
年の瀬になると、何となく気がせく。
就活生で、今の時期に決まっていない4回生はなおのこと気がせいて、滅入ることになる。

ずっと相談に来ていた学生が、このところホテルを受け続けていたが、進路の相談に変えた。
面接まではいくのだが、選考に落ちて、もう疲れたということだ。
負の連鎖に入ってしまって、通らないから焦って受け、焦って受けるからうまくいかないという状況。
特にホテルの業界はインバウンドの需要がなくなり、採用は細々とあるものの、苦しい。
アピールポイントが「中国語が日常会話レベル」ということだから、インバウンドがなくなったのは相当きつくなる。

自分がやりたい仕事と、やれる仕事が一致しない面もある。
俗にいう「向いていない」ということだ。

これはインターネットが使えるようになったことで進んだ。
文系についてはほぼ全ての企業が「学部学科不問」になったから、よけいにややこしくなった。
日本企業のゼネラリスト志向もそれに輪をかけている。
学生にとっては、目の前にほぼ全ての業界からの求人が見える。
当然、憧れもあって、それに従って受けることになる。

ぼくらも含め、周りもそれを「向いていない」という理由では止めにくい。
実際にどんな人が求められているかわからないからだ。
結果的に今回の学生のように、それで疲弊する学生も少なくない。

だからこそ、自己理解をしてから受けようということになっている。
自分がやろうと思って力を入れて取り組んできたことや、やるべきと思って取り組んだこと、興味を持ったことなどを振り返る。
挫折体験、成功体験なども思い出し、友人の評価なども参考にする。
その上で、自分の強みは何かを考える。

そして最も大事なのは、自分がどうあると望ましいのかということを知ることだ。
残念ながら、そこまで思い至る学生はほとんどいないが…。
もともと人生に意味などないが、キャリアを考える上では、この「自分の存在の意味」はとても大事だと思っている。
それらを考えれば、自ずと自分はこういうことが得意だから、こういうことをやりたいということが見えてくる(はず)。

これらを総称して自己分析と呼んでいる。
それができていれば、明らかに「向いていない」仕事はやめとこう、ということになるはず。
しかし、言うは易く行うは難しだ。
自己客観視は難しい。

もともと、一生をかけて、考えることなのだろう。
自分を振り返ると、20歳のころにはそんなことは考えたこともなかった。

その学生にはいったん休憩しよう、と言った。
目先を変えてうまくいくこともあるし、ホテルだけが仕事ではないということも伝えた。
もともと、ホテルの仕事のごく一部しか見ていないのだ。

年末年始、就活を離れて、来年どうするかを考えよう。
それを考えているうちに、何か思うこともあるだろう。

気楽な年金生活者やマスコミ、専門家会議、医師会、首相まで「オミクロンが怖い」などと言っているが、多くの若い人たちがこういう時間を過ごしている。

あの連中はわかっているのだろうか。
| hdsnght1957kgkt | 考えたこと | 23:57 | comments(0) | trackbacks(0) |