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2017.05.29 Monday
アルファ碁完勝
中国でGoogleのアルファ碁と世界1位の棋士が対戦して、アルファ碁が完勝したとのこと。
3戦3勝だった。 アルファ碁は、CPUサーバを1202台、GPUサーバを176台使用する構成。 すごい計算量だ。 人間の脳を真似た「深層学習」という手法と、自分で自分を鍛えるという「強化学習」の手法を組み合わせ、過去の膨大な棋譜を学習して強くなった。 それはそうだろう。 人間が今までに記録した碁の打ち方をすべて学習して、さらに自ら何度も碁を打ってどういう局面でどう打ったらいいかということを学んだんだから、これは強いはず。 それこそ、人間わざではないからだ。 まさに、それが立証されたのが今回の対戦の意味だろう。 これでアルファ碁は引退するとのこと。 世界一の人間に勝って、これ以上やる相手がいない。 負けた棋士は「アルファ碁は完璧すぎた。苦しくてたまらなかった」とのこと。 人間代表という重い荷物を背負っていたのかもしれない。 これで、囲碁というゲームについて、人工知能が考えるということが有効であることが立証された。 既に、それ以外の分野でも実績を上げている。 グーグルのデーターセンターで、サーバーの冷却に使うエネルギーを40%も削減したとのこと。 まだまだ、定められた条件の中で最適な手法を考える、というような形だろう。 ゲームの世界のように、よそとつながっていない世界だ。 結果が明確で、必ずどちらかが勝つ。 そんな世界では、人工知能が強い。 現実の問題は、いろんな要因があって、「強化学習」もしにくい。 棋譜のようなものもない。 しかし、何か覚えるものがあって、それを元に何かを決めるというような仕事は人工知能が強いだろう。 判例や法律の仕事や、過去の記録を元に何かをする仕事など。 今回の勝利は、それらの領域では、人工知能が人間の仕事を取るという前触れだ。 コンピューターが人間に勝つという時代。 ターミネーターの世界もウソではなくなるかもしれない。 ちょっと恐いなあ。 |
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