考えたこと2

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僕のトルネード戦記
僕のトルネード戦記 野茂英雄 集英社文庫

野茂が大リーグに挑戦すると言って渡米したのが、1995年5月。
あれから19年経つ。
その1995年のシーズンをふり返って、野茂が書いた本。

行ったときは、近鉄の鈴木監督とソリが合わず、だいぶ野茂がバッシングされた。
球種がストレートとフォークだけで打たれるとか、あのフォームではダメだとか、さんざん言われて大リーグに行ったと書かれている。
たしかにそうだったと思う。

野茂はイチローのように最初から望まれて行ったのではなく、薄給でマイナーリーグのスタートだった。
50日のマイナーリーグのキャンプで成績を残して、ようやくメジャーのロスアンジェルス・ドシャースに昇格した。
あの頃を覚えている人なら、野茂は近鉄ともめて飛び出した、というふうな印象を持っていると思うが、実際にはそれ以上の厳しさだったのだと思う。
本当にメジャーに憧れて、とにかく行きたい、という気持ちが、野茂に代理人を見つけさせ、日本を飛び出させたのだ。

そして行ってからの苦労がこの本に書かれている。
薄い本だが、中身は濃い。

日本の野球とベースボールの違いも書かれている。
日本の球団は監督やコーチがメインで、選手は徒弟制度のように使われる。
選手が気安く監督やコーチと話すことはほとんどない。
たとえ選手が先進的な考えも持っていて、それを主張しても、監督やコーチのダメと言えばダメだ。
選手が主体ではないのだ。
でも、アメリカは違う。
選手が主役であり、それを球団や監督、コーチが盛り立てている。

野茂の功績はもっと称えられてしかるべきだ。
彼がいたから、イチローやそれに続く選手が大リーグで活躍できる。

ブックオフで見つけてよかった。



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