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2013.05.06 Monday
ボルボのフライホイール
ボルボという会社、とにかく安全なクルマを作っているという認識だったが、燃費の技術も考えていた。
今回、ボルボの開発したフライホイールシステムが発表された。 フライホイールというとピンとこない人もいるだろうが、運動エネルギーを回転のエネルギーに変えて保存する、というものだ。 言葉でいうとむずかしいが、昔のおもちゃの自動車にも使われていた。 何回か、手で持っておもちゃの自動車を押して、タイヤを回転させ、そして手を離すと自動車が走るというもの。 これは人間の力を蓄えて、それで自走するという仕組みだ。 このおもちゃにフライホイールが使われていた。 とりあえず、余った力を円盤の回転にしておいて、必要なときにそのエネルギーを使うという仕組み。 クルマで余った力というのは、止めるときに使われる力だ。 今まではブレーキで止めて、熱に変わっていたが、それをどう有効利用するかが今は焦点になっている。 スズキのアルトも止まる力を使って発電している。 ボルボはクルマを止めようとする力で、重さ6キロのカーボンファイバーの円盤を、真空中で秒速数万回の回転数で回転させ、発進時にそれを使ってモーターを動かして燃費を稼ぐというシステムだ。 後輪にそのシステムがついている。 これで25%の燃費改善が見込めるらしい。 ベアリングの会社などと共同で開発したようだ。 フライホイールの材質や大きさ、重さなど、いろいろとトライしたのだろう。 日本はトヨタとホンダがハイブリッドで先行したが、ヨーロッパはより排気量の小さなエンジンを使ったり、変速機を改良したりして低燃費化を図っている。 フライホイールを使うというのはアイデアとしてはあったが、なかなか実用化が難しかったのだろう。 でも、ようやく実用化が見えてきた。 自動車はどこまで低燃費できるのか。 これは楽しみだ。 |
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