考えたこと2

2024.9.24から、今までhttp:で始まっていたリンクが、https:に変わります。申し訳ありませんが、リンクが見られないときは、httpsに変えてみてください。
CALENDAR
<< January 2006 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
+SELECTED ENTRIES
+RECENT COMMENTS
+CATEGORIES
+ARCHIVES
+PROFILE
+OTHERS
読み書きそろばん
昨日「数」はどこにある、と書いたが、「言葉」も同じだ。
実体はない。存在しないものだ。
紙の上に書かれた言葉は、実際には紙の上に乗っているインクや鉛筆の炭素でしかない。
こうやって、見えているものも、実体はディスプレイの上の黒い点の集まりでしかない。

いろいろなものに、人間が名前を付けたり、伝えたりする仕組みの総体が「言葉」になる。

チョムスキーというアメリカの言語学者は、人間の脳にはもともとあらゆる言語に通じる文法が備わっている、と言っている(と思う)。
言葉とそれを操る能力は、人間だけに備わった、高度な脳の仕組みであるという事だろう。

批評家の小林秀雄は、「美しい花がある。花の美しさというようなものはない。」と言った。

実体があるのは、花というモノであり、「美しい花」という言葉は、それを名付けるために人間の頭の中にだけある。
まして、「美しい」というような言葉は、カタチのないものをあらわしている。
考えはじめると、わけがわからなくなる。

人間の発生する言葉も、実体は空気の振動でしかない。

結局「言葉」というものも、「数」と同じく、人間の頭の中にしかないものだ。

「数」と同じく、最も人間らしいものが、「言葉」ということになる。

「読み書きそろばん」とはよく言ったもので、「読み書き」が「言葉」、「そろばん」が「数」につながっている。
本を読むこと、文章を書くこと、計算すること、これがすべての基本だ、と言っているんだと思う。

人間らしさを身につけるためには、やっぱり「読み書きそろばん」である。

昔の人はエライ!


| | 考えたこと | 23:37 | comments(0) | trackbacks(0) |