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2006.01.14 Saturday
あちら側とこちら側
この歳になって、葬式に出ることが多くなった。
彼岸と此岸という言葉がある。 彼岸は向こう岸、此岸はこちらの岸ということだ。 三途の川のむこう側とこちら側。死んだ人は彼岸、生きている人は此岸にいることになる。 以前「気づいたら変わっていた・・・」にも書いたが、年とともに、だんだんと自分をだぶらせる先が変わってきている。 だんだんと彼岸に向かって歩いているということだ。 まだ此岸にいるが・・・。 結婚式に出ることがだんだんなくなって、葬式が増えてくる。 もっと年をとると、葬式しかなくなってくる。 おもしろいですよね。 黒い枠に自分の写真が入っていることを想像する。 以前から思っていたが、葬式というのは、せっかく知り合いに来てもらうのに、本人の挨拶がない、というのはちょっと寂しい。 今までだれか自分の挨拶を残した人はいないのか・・・。 葬式という儀式は、残された人たちのためにあるのだから、当人がしゃしゃり出るべきではない、というリクツもよくわかるのだが、生きているあいだに、自分の挨拶文を残しておいて、葬式で読んでもらう、という趣向はどうなんだろうか・・・。 遺言というものには、今のところ興味はないが、葬式での挨拶には興味がある。 お忙しい中、お集まりいただき、ありがとうございました。存命中は色々とお世話になりました。 さて、私という人間にも終わりが来たようでございます・・・。 色々と面白いことを考えたが、家で話すと、「それは悪趣味!」と一蹴されてしまった。 いい考えだと思うのだが・・・。 生前から、そういう企画を作るような葬儀屋さんをやったら、儲かるのではないかなあ。 |
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