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2024.11.25 Monday
カーボンクレジット
カーボンクレジットというシステムがある。
これはCO2を自分で削減する代わりに、排出権を買って相殺する、というシステムだ。 これが実に怪しい。 環境保護をうたってはいるが、非常にアバウトだったり、詐欺まがいのものもあるようだ。 武田薬品は2019年にカーボンニュートラルを達成した、とリリースした。 それはお金を出して排出権を買う、というカーボンクレジットという仕組みも利用して達成した。 儲かっているからできたことだろう。 ところが、今回その排出権を買うというシステムを中止し、直接削減を拡大する、ということになった。 なぜかというと、こういう記事が出たからだ。 「ワシントンポスト紙は、ブラジルのアマゾンにおける炭素クレジット森林保護プロジェクトの半数以上が公有地と重なっていることを突き止めた。これらの民間企業が所有する公有地の面積は7万8000平方マイル以上で、メリーランド州の6倍の広さだ。排出量を相殺するために民間の土地事業から炭素クレジットを購入した企業には、Netflix、エールフランス、デルタ航空、セールスフォース、プライスウォーターハウスクーパース、Airbnb、武田薬品工業、ボストンコンサルティンググループ、Spotify、ボーイングといった大手国際企業が含まれていた。」 アマゾンで森林保護をうたっている会社から排出権を書い、年間のCO2排出を相殺していたのだが、その半数以上が公有地で、自分で土地を持っているのではなかった。 これは詐欺だろう。 日本の会社でいうと、武田薬品だけだが、ジェット機でCO2を出している航空会社なども含まれている。 要は金があって、そういうことを宣伝したかったのだろう。 武田薬品は詐欺にだまされて、悪いことをしました、と言えばいいのだが、そうは言わず中止とだけ言っている。 それでも、日本企業では初めてではないかと思う(社長は外国人だが)。 先日、MKタクシーが「EVハイヤー「CO2ゼロ」に 100円追加で排出枠 タクシー大手のエムケイ(京都市)は12月から、電気自動車(EV)を使い、温暖化ガス排出が実質ゼロのハイヤーの運行を始める」ということを発表したが、これだって、その電気を作っている元が火力発電だったら、バカバカしいことだ。 値上げの口実だろうと思う。 まあ、お金に余裕があって、温暖化ガス減少に貢献しているという「いい気分」を味わうためだと思うしかない。 実際に今年の気温上昇は温暖化ガスでは説明できず、何らかの他の要因があると言われている。 それが証明するように、太陽光やエアロゾルなどの要因をすべてないものとして、気温上昇は温暖化ガスによる効果だけ、というのが今の気候変動対策のもとになっている。 そんなはずはないと思う。 実際、地球には氷河期もあったし、直近で毎年気温が下がった時期もある。 それは棚に上げて、温暖化ガスだけが悪者、という非科学的な考えは間違っている。 阪急電車もSDGsトレインと言って、そういうステッカーをベタベタ貼った車両を動かし、カーボンニュートラルにも熱心だが、自分のところで電気を作っているわけでもなく、送られてきた電気を使っているだけだ。 だから、「この電気は再エネで作られました」という証書を買ったり、排出権を買ったりしているのだろう。 そんな詐欺的なものはもうやめたらいいと思う。 地球温暖化に群がるビジネスはうさんくさい。 そもそも、地球温暖化がCO2だけが原因、と言っている時点でうさんくさいのだが…。 |
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