考えたこと2

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起業
こないだ大学生が起業したという話を聞いた。
1回生で100万資金をため、2回生で仲間3人と起業し、自分は社長になり、最初は資金が尽きて銀行から借金もしたが黒字になって、会社をたたんだというツワモノ。
大したものだと思う。

4月に会社を登記し、儲けるターゲットが年末において、玩具をECで売るというような会社を作った。
やってみると、いろいろ大変だったという。
それを1年間ほど経験し、3回生になって就活に入った。

今はわりと簡単に会社も起こせるし、ネットを上手に使えばやれることはある。
でも、それを実際にやるというのは至難の業だろう。
この仕事を10年以上やってきて、初めて聞いた。

ネット上にあった記事では、アメリカのある調査によると、起業で成功する確率は25歳よりも40歳のほうが2倍以上高く、30歳よりも50歳のほうが倍増するらしい。
会社を作る事はできても、それを維持して伸ばしていくというのは別の能力なのだろう。
やはり経験は大きいと思う。

若くして経営者になっても、外から企業経験者をハンティングするというようなケースは多いと思う。
会社の仕組みづくりができる人を入れるのだろう。

ECが発達して、売るものさえあれば、それをネットにあげて、買い手を募り、クレジットで決済して、モノを送るというインフラは整っている。
一昔前に比べれば、格段に商売はしやすくなったと思う。

それは音楽ビジネスでも同じことだ。
売れる曲を作っただけでは昔は売れなかった。
それを発表するためにレコード会社と契約し、プロデューサーの指示通りに音楽を作って、レコード盤をプレスし、ツアーをしなければ売ることができなかった。
しかし、今はネット上で誰でも配信できる。
それと同じことが、ECによってできるようになってきた。

売れるものを考えられたら、それを試作するのも3Dプリンタで簡単にできる。
少々お金はかかるが、生産を外注することもできる。

才能と運と仲間とマインドがあれば、起業ができる時代になった。

若い人たちがどんどんやってくれればと思う。




| hdsnght1957kgkt | 考えたこと | 23:37 | comments(0) | trackbacks(0) |
良薬は口に苦し
何度か書いたが、またD.アトキンソンの記事を見た。
日経の「成長のために本当にやるべきこと」という記事だ。

彼も岸田首相の「成長と分配」ということをとりあげて、「日本の課題は成長と分配で解決できるほど甘くない」と言っている。

「給料が増えていないにもかかわらず、高齢者を支える生産年齢人口の減少により増税が繰り返され、可処分所得は減る一方だ。結果、個人消費は冷え込む。また、企業は将来の先行きが見えないので投資をしない。従って国内総生産(GDP)も増えない。

そして急増する社会保障費を負担するために国の財政は悪化している。社会保障の増加は企業の生産性を高め、経済成長に資する生産的政府支出(PGS)を犠牲にする。日本のPGSはGDP比で1割を切り、先進国の平均24.4%を大きく下回っている。」

これが今の日本のネックなのだろう。
彼が書いているが、これを解決するためには社会保障を削るか、生産性を向上するしかない。
でも、社会保障を削ろうとすると、人口のマジョリティである高齢者が反対する。
だから、政治家はそれを言えないという。

日本が戦争に負けたのは、誰一人犠牲にしないというタテマエの精神のせいだと思う。
この師団は犠牲にして、こちらを生かそう、というような冷静な決断ができなかった。
だから、結果的にみんな負けたのだと思う。

イミテーション・ゲームという映画で、第二次大戦中のイギリスのアラン・チューリングがエニグマという暗号生成機で作られた、ドイツ軍の暗号を解読するところが描かれていた。
必死の思いで解読に成功した時、スタッフの一人の兄弟が載っている船が、ドイツ軍のUボートの攻撃を受けることがわかったが、敢えてそれを軍に伝えなかった。
それを伝えると、ドイツ軍に暗闘解読がバレて、暗号生成機のキーを変えてしまうからだ。

作戦のためには、味方をも犠牲にする。
そういう冷徹な判断を連合軍はしたのだろう。
日本軍は勝つことを前提にして、すべての作戦を立てたのだと思う。

同じように、すべての中小企業を助けようとしているのが今の日本だという。

「生産性を大きく向上させるには、日本企業の99.7%を占め、7割以上の労働者を雇用している中小企業を全体として底上げするしかない。しかし私が中小企業の問題に触れると、すぐに「淘汰策だ!」と反対される。現状維持をしたい人が、そう叫ぶことによって改革の回避を図っているように見える。

また賃上げする企業を税制面で優遇するというが、それは性善説である。7割近くの企業は法人税を納めておらず、税率優遇程度で賃上げする企業は少ないと思う。「生産性を上げてから賃上げをする」という向きもあるが、そもそも賃上げを考えていない企業はどうするのか。結局、最低賃金が肝心なのだ。」

最低賃金を上げるという策にはいろんな意見があるようだが、とにかく成長しないと分配はできない。
みんなを助けることばかり考えていたら、誰も本当に助けることはできない。

良薬は口に苦し、ということだと思う。





| hdsnght1957kgkt | 考えたこと | 00:04 | comments(0) | trackbacks(0) |