考えたこと2

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オトコマエの女子
オトコマエという言葉、最近ジェンダー絡みの言葉がややこしいことになっているが、以前の職場で使っていた。
男女問わず、「真っ当なことをやっている」というような時、その有様を表す。

例えば、大学のセンセイの研究費はだいたい年度末の駆け込み使用があるのだが、そういうことを一切せず、ちゃんと使途を明らかにして、なおかつ科研費もちゃんと取得しているセンセイは、女性であっても「オトコマエ」と言っていた。

キャリアの仕事をしていて一番うれしいのは、すごい若者に会ったときだ。
昨日の相談者はオトコマエの女子だった。

早くから就活を始め、ものづくりに興味を持ち、3月から4月にかけて名だたるグローバル大手企業2社から内定をもらった。
インターンから参加し、きっと評判が良かったんだと思う。
早期選考コースでコロナももろともせず、決まっていたのだ。

10日前に相談しに来た時には、そんなことは全く言わず、これまた違う業界のグローバル企業を受けるという。
1次面接の練習をしたのだが、全く問題ない対応で、大丈夫と太鼓判をおした。

そして、今日偶然にも同じ組み合わせになって、最終面接の相談だった。

今回も大丈夫だろうとは思うが、そこで初めて聞いたのが内定をもらっていたという話。
インターンからお世話になって、心苦しかったが、自分はやっぱりこっちだ、と考えて名だたる大手企業2社ともお断りした、ということだった。
その話を、選考状況について聞かれた時に、話したほうがいいでしょうか?という。

普通の学生なら、内定を一つは安全のために残しておいて、別の会社を受けるのだが、彼女は当然の如く「お断り」していた。
びっくりした。
競争率も高く、みんなが知っている会社を2つも「お断り」して、別の業界を志す。

ぼくは「背水の陣」という言葉が浮かんだが、言わなかった。
全くそういうつもりではなく、当然のことをした、という態度だったからだ。
きっとそう言っていたら、怪訝な顔をされただろう。

これを「オトコマエ」と言わずに何というのだ。

きっと彼女は内定を取れるだろうと思う。
虚実を取り混ぜてやっている就活で、そういうことを当り前にできる、という人はほとんどいない。

よい日だった。



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