考えたこと2

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飲み会文化
アメリカ人やヨーロッパ人は酔っ払わない。
酔っ払わない、という意味は、要するに意識を失って前後不覚になることはないということ。
彼らも陽気にはなるが、我を忘れるほど飲むことはない、ということだ。

日本ではそうとは限らない。
ベロベロになるまで酔って、歩けなくなっても、それは許される。
遠く、400年以上前に日本に来た宣教師が、「日本人は酒をしつこくすすめあい、酔っ払うことを恥辱ではなく名誉だと考える」と書いているらしい。
欧米人からみると、酒の席で酔っ払って前後不覚になることは恥辱だったのだ。
たしかに、欧米人がそんな姿になるのを見たことはない。

海外出張に行くと、まれに駐在ではなく現地の人たちが宴会をしてくれることがあった。
家によばれて、奥さんの手料理を食べさせてくれることもあったし、スポーツバーで一緒に飲み食いしたこともある。
でも、ごく少数のメンバーで滞在中1度だけだ。
もともと、そういうことはあまりしないのだろう。
日本に来たことがある人が、恩返しのつもりでやってくれたという感じ。

彼らが日本に来たときは驚いただろうと思う。
当時は、部署をあげて、歓迎会と送別会をしたものだ。
若手の英語の練習にもなる、とかいうこともあった。

当人はあまり居心地は良くなかっただろう。
みんながみんな英語を話すわけでもなかったし、なんやこれ、と思っていたに違いない。
中には酔っ払って管を巻く人もいたから、余計に驚いただろう。

80年代末くらいから、以前勤めていた会社でも、社内に飲める場所ができたりした。
今なら「えー?」という人が多いだろうが、当時はバブルの末期で、そういう場所が作られたりしたものだ。
ぼくも何度かそこで飲んだことはあるが、周りに気を使ってどうも心地よく酔えない。
今はどうなったのか、わからないが…。

というわけで、世界の標準ではない日本の飲み方だが、コロナで様相が変わってきたらしい。
今回のことで、ITを使ってリモートワークをする時代になってきた。
会議に出るのと、判子を押すのが仕事だった人は、本当に仕事がなくなる。

「付き合い残業とかおじさんが大好きな飲みニケーションは、中長期的には廃れていきます」

立命館アジア太平洋大学の出口学長はそう言っている。

ぼくも勤めていたときにはよく飲みに行ったものだが、それもだんだんと変わっていく。
結果的に海外に近づくのかもしれない。

ちょっと寂しい気もするが、時代の流れなのだろう。

またしても、老兵は去りゆくのみ。


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