考えたこと2

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台風19号
先週末は台風19号が上陸して、多くの地域で主に雨の被害が多かった。
温暖化が進み、これからこのクラスの台風がしょっちゅうやってくることを考えると、「治水」についても考え方を変えないといけない。
東京在住の友人は今回の台風を経験して、「温暖化対策真面目に取り組まな、未来は危ういで」と言っていた。

新聞によると、台風19号は南海上で急速に大きくなったらしい。
海面温度は30度以上あった。日本近海も27度以上。
当然、海面温度が上がると、上昇気流が大きくなり、気圧が下がる。
また、気温が上がると、飽和水蒸気量が大きくなり、水蒸気の量が多くなる。
だから、大量の雨を含んで大きな勢力を維持して上陸した。
これらが温暖化の影響だ。セクシーでもなんでもない。

理科で習ったが、水は比熱が大きい。
温まりにくく、冷めにくいということだ。
海の表面温度が上がったということは、海水温そのものが上がったということだ。
あれだけの体積の水の温度が上がると、なかなか下がらない。
そのために、北極の氷が溶けて船が通れるようになっている。
ホッキョクグマは生きにくくなった。

氷が溶けることで、海水面が上がって、小さな島国は水没の危機を迎えている。
欧州やアメリカでも、今まで経験したことがないような異常気象が起こっている。

温暖化が1800年代からの石炭、石油を燃やした人間の活動に由来するものと断言はできないが、少なくともそれらを減らすと、いい方向であるのは事実。
でも、減らしても水の比熱が大きいから、すぐには温度は下がらない。
約200年かけてじわじわ上がってきたとすると、温暖化ガスを減らしても何百年もかかるだろう。

温暖化の問題が難しいのは、それが地球規模で起こっていることと、時間のスケールが大きいことだ。
シベリアや、今までツンドラで覆われていたところは温暖化で住めるようになる。
極論すれば、水位が上がって住めなくなった人はそこに移住すればいいのだが、民族や国境の問題がある。
それと、温暖化対策をしても、すぐには効果は現れない。
変化の時間のスケールが大きく、人間のやる気をそぐのだろう。

おまけに経済活動の問題もある。
CO2が出ない生活は、お金がかかる。
電化といっても、それを作るのに、石炭や石油、LPガスなどを燃やしていたら、同じことだ。
原子力でやれば、圧倒的に減らせるが、安全の問題や恐怖心の問題もある。
開発で森林は減るし、サンゴ礁も減っている。
CO2を酸素に変える植物が減っている。

それもこれも、人類が増えすぎたのが原因。
だからといって、人類を人為的に減らすのはもっと難しい。

皮肉な言い方だが、今から人口が減る日本は、それだけで温暖化対策に貢献できる。
ぼくは動かせる原発は動かしたほうがいいと思っているが、なかなかそういうことにはならない。

また、あんな台風が来る。

せめて、それに備えて治水行政に力を入れないといけない。




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