考えたこと2

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英語の民間試験
このごろ、よく記事を見るのが来年の入試の改革で、英語の民間試験を導入することへの反対だ。
民間試験を使うのは、アイデアとしてはいいと思っていたが、なぜそんなに反対されるのか、記事を見てみた。

反対しているのは、高校と大学教員など。
しかし、もう時間が迫っているし、文科省はこのままいく構えだ。

まず、導入の理由は民間の試験は「聞く」「話す」が評価されていることだろう。
センター試験でも、機器の導入でリスニングのテストは実施されるようになったが、あれはトラブルも多いし、やる方も大変。
だから、それを民間に置き換えようという考えはわかる。
そうすることで、民間試験の利用率も上がるし、英語の能力の底上げもできるだろう。

一方、導入に反対の理由は一つは経済的な理由。
民間の試験を受ける検定料の支払いは自前で、ということだ。
田舎では受験に交通費が必要だったりする。
その負担も問題になっている。

さらに、民間といっても、いろんな団体の試験がOKになったということから、比較可能かとか、公平ではないとかいう声がある。
もともと、狙いが違う試験でもあり、そのへんはどう判断するか、という問題もある。

また、大学側の民間試験の扱いが一定ではないということもある。
ある大学では受験を義務付けていたり、最低レベルを示していたりする。
そこも不透明だということだ。

でも、本当に時間がない。
ずっと前からこの件はアナウンスされていたし、なんで今さらの感じが強い。

経済的な問題だって、学校がちゃんとすれば塾など行かなくてもいいわけで、そっちの負担のほうがよほど大きい。
そういうことには触れず、今回の件だけいうのはちょっと…と思う。

日本外国語教育改善協議会というところが、「入試を変えることで教育内容を変えようというのは本末転倒であり、学校の授業の中でライティングやスピーキングの活動を採り入れる方が先である」と言っているが、実態を全くわかっていない。

今や私立文系の入試で数学を課すところはほとんどない。
このことが、日本の生徒の数学離れをどれだけひどくしたか、わかっていないと思う。
大学生で分数や%、割合がわからない人がいるのはなぜなのか。
今の高校は入試が最重要事項であり、だから数学は高校1年までで終わる。
私立文系で数学が要らない、ということがこういう事態を招く。
結局は入試が教育を決めているのだ。

そうあってはいけないのは理想だが、これが現実なのだ。

結局反対しているのは、高校や大学の教員が、現実に対応できていない部分もあるのだろう。

とりあえず一部の大学は見送ったようだが、これからどうなるのだろうか。



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