考えたこと2

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アストロズ2
日経のメジャーレポートという記事で、今季のワールドシリーズの覇者であるアストロズのコーチの記事があった。

前にも書いたが、アストロズは野球のデーター化で強くなったチーム。
バッターの打球のデーター解析が進み、野手が極端なシフトをひいて、ゴロではヒットが狙えないという状況から、とにかく打者はボールを上げるという「フライボール」狙いを進めた。
この戦略が大成功した。

データーからも長打率や得点など、フライを打ったほうが高い。
そして、どうやったら飛距離の長いフライを打てるかということを、バッターに説明して意識させたということだ。
そのために、1月に物理学者やデータの専門家からコーチ陣がレクチャーを受けたとのこと。
それを春のキャンプで選手に示して、課題を与える。
データーを信じて実践するかどうかは選手に任されているという。
よく言われるが、フライを狙って大振りすると三振が増えるというリスクがある。
それはアストロズもよくわかっていて、三振の多い選手を放出したり、選手がやみくもに振り回さなくなったりしたことで対策し、今季は三振の数はリーグ最少になったらしい。
それも優勝の要因になった。

でも、総合的にアストロズを優勝に導いたのは、チームづくりだったと書かれている。
統計学やコンピューター科学の学位を持つ人や、数学者、物理学者を雇い、精神面でのトレーニングをする人も加えたとのこと。
これを断行したチームのジェネラルマネージャーは経営コンサルタントをやっていた人だ。
いかに畑違いの人間を呼んできたかということだろう。
そういう開かれたチームづくりが強いチームを作ったということだ。

以前マネーボールという小説で、アスレチックスというチームのジェネラルマネージャーの事が書かれていたが、これも統計学者をチームに入れてその指示で選手を選ばせた。
その時にも、ずっと野球をやってきたスカウトやコーチなどからすごい反発があったと書いてあった。
どうしても、その道でずっとやってきた人たちには受け入れられないこともあるんだろう。
しかし、アメリカのスゴイところは球団のフロントが実行することだ。
やってみなければわからない、という姿勢。
それこそアメリカのフロンティアスピリットだと思う。

それに比べて日本の野球界は旧態依然としている。
少年野球の指導者が頭が固くて、子どもが野球から離れているという状況。
さらに、子供の頃に投げすぎて、プロに入ってしばらくしたら肩を壊すピッチャーが多い。
アメリカではリトルリーグは投げる球数が決まっているらしいが、日本には規則はない。

吉田拓郎が若い時に歌った「イメージの詩」というのがある。
そこで拓郎は「古い船を今動かせるのは、古い水夫じゃないだろう」と歌っている。
「古い水夫は知っているのさ 新しい海のこわさを」ということだ。

新しいことは恐いことだ。
自分のやってきたことや常識を捨てないといけない。
でも、それをやらないといけないのだ。

今の日本全体に言えることかもしれないなあ。
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