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2018.01.06 Saturday
寅次郎の共感
ためていた「男はつらいよ」の録画を見た。
志穂美悦子がマドンナ。 筑豊に住んでいて、旅回りの役者の娘。 父親が座長をやっていたが、引退して、1年前に亡くなった。 袖すり合うも他生の縁で、寅次郎が何度か会った。 寅次郎は筑豊の実家を尋ね、父親の消息を聞いて、娘と話をする。 ボケてしまった父親は亡くなる前、夜いきなり起きて、芝居の見栄を切ったりしたらしい。 そこで娘がぼそっと話す。 「男手一つで育ててくれたんやけん、大事にしてあげにゃいかんのやけど…。時々、もう早よ死んでくれんかな、思うたりしてね…」 そこで寅次郎が、こう言う。 「苦労したんだな、あんたも」 こういうのが、寅次郎のエライところだ。 娘の話したことではなく、娘の気持ちに共感する。 昔のぼくなら、「長い介護生活をしていると、そう思うのも仕方ない…」とか言っているところ。 今なら寅次郎の気遣いがわかる。 さすがだ。 |
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