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2012.12.10 Monday
ロールモデル不在の世代
年をとると、ロールモデルが見つかりにくい。
こないだ書いた、館ひろしなど、めずらしい部類だ。 60を迎えようとすると、誰をお手本にしたらいいのか。 だいたい俳優などは、実年齢よりも若作りだから、実年齢+10くらいの人を選ばないといけない。 だからと言って、高倉健などは個性がきつすぎてロールモデルにはなりにくい。 ちょっと神格化されすぎた感がある。 ロールモデルというのはひょっとしたら自分もあんなふうになれる、という身近さも必要だ。 今、中年から老年になろうとしている俳優に、適当なのがいるだろうか。 渥美清は好きだったが、ちょっと色が濃すぎてダメだ。 渡哲也はサラリーマンは無理だろう。 バラエティ番組にでている芸人はだめだし、クイズ番組のレベルも下がったからNG。 そういう風に考えると、今は難しい時代。 いろんなところで2極化が起こっているが、俳優については1極化の感じだ。 昔の俳優は憧れの対象で、ミステリアスな部分を大事にしていた。 クイズ番組やバラエティ、コメンテーターなどの仕事はやらなかった。 スター千一夜という番組に出たくらいだ。 あとは作品で勝負する。 それがプロという感じがする。 でも今はみんな笑っていいともに出る。 私生活をある程度さらけだして、等身大の自分を見せようとしている。 そんな、夢のない…と思うのはぼくだけか…。 これが時代なんだろう。 みんなが共通のイメージを持てるスターがいなくなった。 そんな人より普通の人が求められる。 大げさに言えば、みんな同じ人間で、「世界に一つだけの花」だから、逆に個性を出すことが禁じられる。 そんなバカなことがあるか…。 個性を尊重すると言って、結局は潰しているように見える。 だから、ロールモデルが見つからない。 わざわざ普通の人をロールモデルにする必要などないからだ。 大げさに書いたが、そういう時代だと思う。 そんな中で館ひろしは貴重な存在だ。 |
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