考えたこと2

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声の記憶
今朝、ふと何かの映画かドラマで見た「思い出いっぱいあるから」というセリフを思い出した。
そのセリフを思い出したのはいいのだが、何の映画だったか思い出せない。
アニメだったのか、実写だったのかも思い出せない。

考えているうちに、声が少し蘇った。
男性の声だったはず。
どこで聞いたのだろう。

何となく、高齢の男性の声だったと思い出せた。
ところが、どういうシチュエーションでのセリフだったのか、なかなか思い出せない。
こういうのは、思い出せないと思っているうちに、記憶から消えてしまうので、メモを取ろうとパソコンに書き始めた。

そして、書いているうちにやっと思い出せた。
書いて、目で「思い出いっぱいあるから」という言葉を見ることも、記憶を呼び戻す効果があるのかもしれない。

それは、ぼくが毎週聞いているFMシアターのラジオドラマ「2233歳」の中のセリフだった。
長いことサザエさんで父親役だった永井一郎氏の最後の作品。
このドラマの収録後に亡くなった。

あらすじを番組サイトから引用すると、

「真由子(25)は長期療養型老人病院に介護職員として勤めはじめたばかり。元教師の厳格な母親からは「きっと今度も長くもたない」と言われている。ノロい、不器用、気が利かないで先輩職員にあきれられ、徘徊癖のある患者・久永のお守り係を押しつけられる。久永は、自称、2233歳。真由子は、ウソかマコトかわからない人生の打ち明け話を長々と聞かされるはめになり…。長寿大国・日本。その只中で若い女性が、身近な人と生きる時間を見つめなおしていく姿を描く。」

いいドラマだった。

介護される老人役が永井一郎。
主人公の若い介護士が星野真里。

自称2233歳の老人が、ドジな介護職員と仲良くなり、思い出話をするという話。
老人の生きてきた2233年間の思い出話だ。
だから、「思い出いっぱいあるから」ということになる。
2233年分の思い出だ。

平成25年度文化庁芸術祭大賞を受けている。

思い出を語り終えて、老人は亡くなるのだが、その過程で介護職員も育っていく。
永井一郎、星野真里という2人の声優がとてもいい味を出している。
ラジオドラマだから、声しか思い出さないはずだ。

いいラジオドラマは何度聞いてもいい。
このラジオドラマが放送されたのは2014年。
そこから9年経っても、あの声を覚えている。

ちょうど学校法人を辞める直前くらい。
まだ50代だった。

はるか昔のように思えるなあ。






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