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2022.01.29 Saturday
ソニーのEV
ソニーがEVを作って売るという話が出ている。
今は半導体不足でクルマが作れないとか、自動運転などの制御でクルマは走るコンピューターになるとか、言われている。 そんな事情で、電子メーカーがクルマを作る強みは高まっていた。 また、以前からアップルがクルマを作るのではないかと言われていた。 それを先取りした格好だ。 ソニーのクルマは、VISION-Sという試作品が出ているところが現実的。 電子の部分は自社で設計だが、肝心のクルマの部分は外注になる。 記事によると、 「VISION-Sについてはプロジェクトを立ち上げた当初から、ソニーが自社で製造を行わない“ファブレス”の業態が想定されていた。その上で、完成車としてEVを設計し、製造から販売、アフターメンテナンスまで一連の手続きを建て付けてきた。 自動車の製造については、ソニーが土台から立ち上げることは困難という判断から、試作車の段階からオーストリアに拠点を置く自動車製造業社のマグナ・シュタイアをパートナーとしてきた。」 となっている。 ファブレス(工場を持たない)という、流行りの考え方。 ソニーの強い部分(エレクトロニクスやセンサー)以外の部分は他社に任せるのだ。 オーストリアのマグナ・シュタイアという、独自のカーブランドを持たないOEM生産の会社があるのだ。 そういう会社があるから、試作車を完成できた。 おそらく、アップルカーが出るとすると同じような考え方だろう。 パソコンの基盤は、台湾のOEMが多いというようなことと同じ。 部品メーカーがハードのメインの部分を作り、そこにセンサーやエレクトロニクスの高度な部分を付け足して販売する。 新しい形態の作り方だ。 こういうふうにして、パソコンと同じように、モジュール化が進んでいくのだろう。 日本のカーメーカーでも、スズキは軽自動車のOEMをやっている。 今はスズキのクルマをちょっと化粧直しして、他のメーカーの名前で出しているだけだが、本当に必要となったらシャシーの設計をしてOEMをやり始めるかもしれない。 意外とそうなったら、産業として成り立つ可能性もある。 シチズンが腕時計のムーブメントをOEMしているのと同じことだ。 特に、クルマのように耐久性を含めて、今までの実績があったり、テスト設備を持っているのは強い。 日本のカーメーカーや部品メーカーが生き残るためには、世界を相手にOEMをやるということもアリだと思う。 そういう意味ではソニーが日本のカーメーカーにOEMできなかったのは残念だ。 |
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