考えたこと2

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私学統治
何度か今回の私学のガバナンス改善のことを書いたが、今回の改革案が非常にドラスティックなものであるだけに、当然反論が出た。
私学の学校法人の統治に関して、学外者のみで評議員会を構成し、それを私学統治のトップに格上げするという案だったから、当然といえば当然だ。

こないだ、その反論に対して「学校法人ガバナンス改革会議」座長の増田宏一氏のインタビューが日経に載っていた。

私大団体の意見としては、「学生と日ごろ接していない学外の評議員だけでは教育研究の運営の責任は取れない」「学問の自由が脅かされる」というようなもの。

改革会議側は「例えば理事長の友人を教授にするケースがあるなど、現状ではむしろ理事会が学問を侵害するケースが多い。評議員会が『それはダメだ』と言えるようにすることで、教育研究の自治はより担保できる」と反論している。

ぼくは10年間弱小私学で事務局にいたが、改革会議の側に全面的に賛成する。

在職時に漏れ聞いた範囲では、まともな理事会もあるにはある。
そういうところは、歴史も伝統もあって、大学に対するプライドも持っているし、社会からの大学への期待も大きい。
社会の目を意識せざるを得ないような大学だろう。

今回問題になった日大は規模としては日本一だが、社会からの期待という意味では微妙。
どちらかというと、スポーツや芸能では有名という感じ。
そういう大学では、理事会がある意味「好きなように」やっても社会の目を気にする必要がない。
その結果が理事長の居座りを許し、イエスマンばかりに成り下がる。

今の日本、そういう大学が半分以上あると思う。
手っ取り早く学校名を知ってもらおうということで、正月の箱根駅伝に出るために、アフリカの選手(留学生)を入れているような大学と言えばイメージできるだろう。

教育という分野は誰もが利用者として経験しているところ。
学校に行ったことがないというような人はいないのだ。

評議員会を学外者だけで組織するからと言って、「教育研究の運営」や「学問の自由」などが問題になるわけがない。
逆に、それらが侵されるような状況が起こった時に、理事長の専横を阻止して、ちゃんと税金を使って運営している学校法人を見張るために必要なのだ。

増田宏一氏には頑張ってほしい。



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