考えたこと2

2024.9.24から、今までhttp:で始まっていたリンクが、https:に変わります。申し訳ありませんが、リンクが見られないときは、httpsに変えてみてください。
CALENDAR
<< December 2019 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
+SELECTED ENTRIES
+RECENT COMMENTS
+CATEGORIES
+ARCHIVES
+PROFILE
+OTHERS
祝着至極に存じます
時代劇を見ていたら「祝着でございました」というセリフがあった。
よく聞いたのは「祝着至極に存じます」だが、祝着だけでも使われる。

これは完全に死語だろうなあ。
Webの辞書では、

【祝着】[名・形動]喜び祝うこと。うれしく思うこと。満足に思うこと。また、そのさま。「無事ご帰国の由、祝着に存じます」

と書いてあった。

ぼくも「祝着」は書き言葉でも使わない。
辞書には青空文庫(著作権が切れた昔の小説等のWeb文庫)の中の例文があったが、泉鏡花や宮沢賢治のものだった。
いずれも、文語体のものだ。

時代劇で使われるだけあって、古い時代の言葉であるのは間違いない。
それでも、ぼくが見る時代劇はだいたい80年代以降のもの。
そこで使われているということは、今の70代あたりには余裕で通じていたということだ。

ぼくらの習った小学唱歌の中には「夏は来ぬ」や「故郷」「おぼろ月夜」など、文語体の歌がたくさんあった。
卒業式の定番だった「蛍の光」も「仰げば尊し」も文語体だった。
意味もわからず歌っていて、だいぶ経ってから本当の意味を知ったりした。

このことは以前「係り結び」「夏は来ぬ」に書いた。

日本が漢字を取り入れて、漢文の読み方を工夫して作った文化も文語体だ。
したがって、文語体の響きを知ることは、漢文にもつながると思う。
ちょっと前に蘇東坡のことを書いたが、漢詩はみんな文語体で読み下すから、文語体が消えていくということは、漢文も消えていくということだろう。

本格的に文語体が消えていったのは、1999年の学習指導要領の改訂だ。
これ以降、古文や漢文は必修科目として履修されなくなったということだ。
もったいないことだと思う。
日本語の成り立ちや漢字の事を考える上でも、古文や漢文は必要だと思うのだが…。
この頃に、音楽の教科書からも、文語体の唱歌は消えたのだろう。

この原因は、教員養成課程を持った新設の大学で、社会の教員免許が爆発的に増えて、その影響で他の科目が圧迫されたのだと思っている。
実際、平成28年の統計で、中学校では1種免許の数で、国語:社会:数学:理科=5:7:5:5、高校では、国語:地歴:公民:数学:理科が6:6:7:5:6となっている。
高校に至っては、地歴と公民を合計すると13となり、国語と数学の合計を超えて、圧倒的に社会の免許が多いことがわかる。

この無計画な教員免許の構成も、カリキュラムの時間数などに影響しているんだろう。
社会よりも国語(英語)や数学の方が大事なはずだ。
ぼくのいた大学では、臨床心理学を修めて、倫理社会の教員免許が取れた。
何でもアリなのだ(もちろん、真面目な学校は臨床心理で教員免許の課程はおかず、免許は出していない)。

結局文部科学省の省益(先生を増やす)ことばかり考えて、何を身につけるべきかという議論はされていなかったのだろう。

文語体がなくなったことと、仰げば尊しや蛍の光が歌われなくなったことは関係がありそうだ。

ぼやきばかりになってしまった。

もっと国語を大事にしろ。




| | 考えたこと | 23:40 | comments(0) | trackbacks(0) |
クリスマス
今日はクリスマス。
今年は長男が帰ってきていて、3人で迎える。
迎えると言っても、別に何も用意はない。
プレゼントもないし、ケーキもない。
もうクリスマスとは縁がなくなった。
サンタクロースも長いことご無沙汰だ。

それでも、街はクリスマス。
イルミネーションもきれいだし、やっぱりちょっと気分が高まる。
昨日の夜は梅田に行ったが、人が多かった。

それでも、心なしかアベックが少なかったような感じ。
アメリカではイブとクリスマスは家族と過ごすのが普通らしい。
そういえば、ドラマなどでもそういう感じで話している。
日本では若い人たちは、カップルで過ごす人が多いというと、驚くそうだ。

昔は子供がほしいプレゼントを探し回ったこともあった。
今はなんの変哲もないただの日になった。

同時に昨日は午前中膝が痛いから整形外科に行ったら、注射で水を抜かれた。
7ccたまっていた。
膝に水がたまることがあるという事実は知っていたが、自分がそうなるとは思わなかった。
思わぬクリスマスプレゼントになった。

今年のクリスマスは、膝にたまった水を抜いた日だ。

来年は膝を治していいクリスマスになりますよう。

メリークリスマス!



| | 考えたこと | 00:00 | comments(0) | trackbacks(0) |