考えたこと2

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大気汚染
ニュースで北京の大気汚染をやっているが、あれはひどい。
昼間でもネオンサインがなければ、ビルの広告も見えないほどだ。

北京市政府は4段階あるうちの最も重い「赤色警報」を出したとのこと。
北京市民は中国政府の出す警報は信じていなくて、アメリカ大使館のツイッターを見ているという話を前に聞いたが、その中国政府が警報を出すのだから大変だろう。

去年の4月にウォール・ストリート・ジャーナルが記事を書いているが、アメリカの基準では08年から14年のデーターでは約2000日のうち、1600日が「満足のいく」値ではないということだ。
もちろん、アメリカの基準は中国よりも厳しいし、大使館に設置された観測機だから、点数も少ない。
それでも、北京の写真を見ると、とても危ないという印象だ。

日本もきっと発展途上では、外国からこれはひどい、と思われていたんだろうと思う。
いま住んでいる尼崎も、昔は公害の町と言われ、ぜんそくが多かった。
73年に公害健康被害補償法ができて、尼崎は2/3が大気汚染公害の指摘地域になったくらいだ。
当時ぼくは神戸にいたが、いくらなんでも今の北京のようなことはなかったと思う。
昼間から空気がかすんで、先が見えないという景色には驚く。

さすがに、北京では小中学校は休みで、企業でも在宅勤務を許可したとのこと。
また、政府はナンバープレートの末尾の数字による通行制限や、工場の操業停止などの対策を取った。

一方で景気は悪化している。
貿易統計の数字は輸出も輸入も減っているし、徐々に減っている需要の影響で設備が過剰になっているという推定もある。

過剰な生産能力を抱える産業の代表格は鉄鋼業やセメント業だそうだ。
これらは大気汚染の原因物質を排出している代表産業でもあるらしい。

えらいこっちゃ、だと思う。
対岸の火事と言ってられない。
九州では中国からの汚染大気が流れてくるという。
ちょうど、東欧の酸性雨が西欧でも降ったようなものだ。

だからといって、中国の鉄鋼やセメント業が中国を出て、東南アジアに進出して、大気汚染を撒き散らすことがないようにしてほしいと思う。

日本も通ってきた道だが、中国は人口が一桁多いのと、急激に発展したということも影響があるのだろう。

あの国が、一つにまとまっている、というのは共産党の力だと思うが、この力がいつまで続くんだろうか。
上海などの沿岸部と内陸部の格差はどうなっていくんだろうか。

先を考えると、暗くなるが、共産党指導部はもっといろんなことを考えているんだろう。

無事、日本が通ってきた道を歩んで、公害を撲滅してほしいと切に願う。


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