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2015.12.05 Saturday
ユーミンのやせがまん
こないだユーミンのベスト20を選んで、クルマに乗ったときに聞いていたら、何となく自分の好みがわかってきた。
ぼくはユーミンのラブソングのやせがまんが好きだ。 ラブソングといっても、失恋のラブソング。 「潮風にちぎれて」という歌がある。1977年の作品。 8枚目のシングルで、2001年になるまでアルバムには入らなかった曲。 ぼくも、「sweet,bitter sweet〜YUMING BALLAD BEST」というアルバムを買って、初めて聞いた曲。 なんでアルバムに入らなかったのかなと思う。 そんなに何度も聞いたわけではないが、忘れられない曲だ。 この詩がぼくは好きだ。 ユーミンの歌詞にはよくサンダルが出てくる。 この曲にも最初のAメロにサンダルが登場する。 「あなたの好きなこのサンダル なぜはいてきたんだろう」 ここで、ああ失恋したんだなあという予感がする。 2度めのAメロで、「あなたと歩いた年月を けちらしてみたかった」と歌われる。 これで、失恋したことがわかる。 その次のBメロで、「なぜ泣けないのかな ひどく寂しいのに」と歌われ、まだ別れた直後であることが想像される。 その次のCメロで「かわいい彼女のこと これから自由に愛しなさいよ」となり、ああ完全にふられたんだと分かってしまう。 その次がスゴイ。 Aメロに戻って、「国道に止まってる 小さな車指差して うそでも私は背を向ける 恋人が待ってると」と歌う。 ここで、ああ、海岸ではち合わせしたんだとわかる。えらいこっちゃ。 そして、Cメロで「今ふりむいたなら こころくじけるから」と歌う。 意地でもふりむいたらダメ、という気持ち。 Bメロの最後の歌詞で締めくくられる。 「あなたと来なくたって わたしはもとから この海が好き」 やせがまんの一言。 結婚して最初のシングル。 結婚前に書いた曲なんだろうか。 失恋のラブソングでも、明るい曲だ。 このユーミンの「やせがまん」がとてもいい。 このやせがまんは、自分のためでもあるし、別れた人のためでもある。 そういうやさしさも、ユーミンの魅力だと思う。 |
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