考えたこと2

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若者は幸せらしい
日経BPのコラムを見ていたら、「絶食系男子、草食系を通り越して出現」というのがあった。

これによると、今の若い人たちは自分たちが幸せだと感じているらしい。

「内閣府が20代から70代以上の男女に調査した「国民生活に関する世論調査」によると、 「現在の生活に満足を感じている」人の割合は20代が一番多く75.4%(平成24年度版)。なんと4人に3人は「今が幸せ」系だということがわかる。ちなみにこの調査で、一番「満足を感じている」人の割合が少なかったのは、50代の60.6%。また1970年代の20代(約50%が満足)と比べても、今の20代の「幸せ」感は、ごっそり増えている感じはある。」

今の20代は3/4が「今が幸せ」と思っているということだ。

一般的に若者は反体制で、現状に不満を感じているというのが通例。
ジェームス・ディーンに代表される、「怒れる若者」という感じ。
とにかく、常に物足りない感じがあって、大人に対して不満を持っている。
それが何かは彼ら自身もわからない。
でも、不満なのだ、というのが、ぼくの持っているステレオタイプ。

ところが、50代に比べて、20代の方が現状肯定だという。

この筆者は男子中学生に、将来の夢を聞いてみたとのこと。

「昼間はときどき勉強して、夕方から部活するような仕事って、どっかにないかな」

それが答え。
結局、今の生活を大人になっても続けたい、ということらしい。

思春期というのは、難しいもので、矛盾した考えが同居していた。
早く大人になりたい、という考えと、ずっとこのままでいたい、という考えだ。
それが、現状肯定と否定の間を行ったり来たりする。
そういう難しい時期が、思春期だと思っていたが…。

実際、55歳になったぼくは、今の若い人たちは気の毒だと思っていた。
生まれたときから、右肩下がり。
高度成長の時代を謳歌したぼくらとは違う。
グローバル化によって、日本国内にとどまっておれない。
いつの間にか、家電量販店のテーマソングは中国語や韓国語になった。
ミスタードーナツでアルバイトしている人は中国人。もちろん、日本語は堪能だ。
IT化でマジメに、コツコツという仕事はなくなった。
そんなのは、みんなバーコードリーダーとコンピューターがやる。
店が何を仕入れるべきかというのは、本部から指示があるから、考えなくてもよい。
少子高齢化で、国内市場は縮小だし、期待が持てるのはシルバー産業。
いったい、若い人の未来はどうなるのか、と思っていたのだ。

でも、現実はそんなことはない。
20代の人たちは、今が幸せなのだ。

たしかに、彼らが育ってきた日本は豊かだったし、今でも世界中でも一番豊かな部類。
しかし、その豊かさを当たり前と思ってしまうと、気の毒だと思う。
まして、今が幸せだと思っているとすると、ほんとうに複雑だ。

元記事はこちら。
http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20121122/331540/?ST=manabi&P=1

| | 考えたこと | 23:01 | comments(0) | trackbacks(0) |
脳の10%しか使っていない?
ウォール・ストリート・ジャーナルに抜き打ちテストがあった。

以下の文章のうち、間違っているのはどれか。 
 1.われわれは脳の10%しか使っていない。 
 2.刺激の多い環境が未就学児の脳の発達を良くする。 
 3.個人の好みの学習スタイルで教えられた方が学習効果が高い。それは聴覚、視覚、ないし運動感覚の別を問わない。

2,3はともかく、1の我々は脳の10%しか使ってない、というのは聞いたことがあったし、自分でもそうだ、と思って信じていたが、これは間違いらしい。

記事は以下のように続く。

「1.が間違いだと思った方、おめでとうございます。われわれが脳の10%しか使っていないというのは明らかに間違いだ。これはあまりにも多くの人々に信じられているため、心理学者や神経学者の間で「10%神話」と呼ばれている。一般的に信じられているのとは対照的に、脳は全体が使われている。使われない神経細胞は死滅し、使われない神経回路は退化する。10%神話の永続化につながっているのは、もしかしたら神経画像研究の各種リポートのせいかもしれない。脳のスキャン画像では、脳のごく一部の領域しか「光って」表示されないからだ。しかし、これらの部分は活動レベルが基準ラインより高いだけであって、暗く表示される部分が活動していない、または使われていないというわけではない。」

どうも、そうらしい。
長いこと、人間の脳は無限の能力があるのだが、それをぼくらは使いこなしていない、と思ってきた。

信じるというか、信じたいと思わされるのが「10%神話」。

アインシュタインも自分も同じ脳を持っていて、アインシュタインはちょっとたくさん使っただけで、自分もひょっとしたらアインシュタインのようになっていたかもしれない、などと思いたいのが人間だ。

実際には脳の全体を使っているらしい。

よく考えたら、それはそうだ。
脳梗塞になったら、脳のどこかで組織がやられる。
やられたら、どこかが不具合を起こす。
もしも10%神話が本当だとしたら、多くの場合は何ともない、ということになるだろう。
使っているのは1割なのだから。

でも、そんなことはない。
というより、脳梗塞を体験すると、医者が言うよりも影響は大きく感じる。
もちろん、精神的なものもあるのだろうが、脳梗塞の直後は何ともなくても、しばらくしたらどこかに違和感が出てくる。
それが普通だと思う。

だから、確かにぼくらは脳の全体を使っているのだろう。

ちなみに、残りの二つの質問も間違いらしい。

だいぶ長いこと10%神話を信じていたが、最初にいつ聞いたんだろうか…。



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