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2010.03.23 Tuesday
リンボウ先生の文章術教室 林望著 小学館文庫
林望先生というと、一連のイギリスもので有名になったが、実際は書誌学者。
古文書などを解析?する学問らしい。 もう61歳。 何冊か読んだが、「文章術教室」という言葉に惹かれて、アマゾンに勧められ、購入した。 エッセイを書く要点について書いてある。 まず、序文で「文字を惜しめ」ということが書いてある。 余分なことを書かない、というのが大事だ。 普通の人が普通に書いたら、ほとんどが無駄なことになる、と林望先生は言う。 そして、文章の第一要件は「客観性」にあり、というのが第一章。 これは本当にそうだと思う。 人に受ける話をする時に、面白いことがあった、と冒頭に言ってしまってはいけない。 何気なく話を切り出すのだ。 これが客観性というもの。 自分が面白がるほど、他人は面白くない。そこのところを言っている。 第八章は「文章の品格」ということが書いてある。 体言止めを多用してはいけない。 これはぼくもよくやるので、反省した。 そして、流行に流されて、手垢だらけになっている言葉は使わない方がいいということ。 地球にやさしい〜。 終わってみれば〜。 〜と思っているきょうこのごろ。 〜という部分で〜。 なんともやりきれない〜。 ○○にハマっている。 こういう表現は使わないこと。 「なんとかして自分独自の表現で、ちゃんと描写したいという志が、文章に品格をもたらすのであります。」 この本にはカルチャーセンターの生徒や、大学生の作文の添削例も出ている。 たくさんの朱が入った文章は参考になる。 そのために、二色刷でいい紙が使われた文庫だ。 これで553円は安い。 |
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