考えたこと2

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リンボウ先生の文章術教室  林望著 小学館文庫
林望先生というと、一連のイギリスもので有名になったが、実際は書誌学者。
古文書などを解析?する学問らしい。

もう61歳。
何冊か読んだが、「文章術教室」という言葉に惹かれて、アマゾンに勧められ、購入した。

エッセイを書く要点について書いてある。

まず、序文で「文字を惜しめ」ということが書いてある。
余分なことを書かない、というのが大事だ。
普通の人が普通に書いたら、ほとんどが無駄なことになる、と林望先生は言う。

そして、文章の第一要件は「客観性」にあり、というのが第一章。
これは本当にそうだと思う。

人に受ける話をする時に、面白いことがあった、と冒頭に言ってしまってはいけない。
何気なく話を切り出すのだ。
これが客観性というもの。
自分が面白がるほど、他人は面白くない。そこのところを言っている。

第八章は「文章の品格」ということが書いてある。
体言止めを多用してはいけない。
これはぼくもよくやるので、反省した。

そして、流行に流されて、手垢だらけになっている言葉は使わない方がいいということ。
 地球にやさしい〜。
 終わってみれば〜。
 〜と思っているきょうこのごろ。
 〜という部分で〜。
 なんともやりきれない〜。
 ○○にハマっている。
こういう表現は使わないこと。

「なんとかして自分独自の表現で、ちゃんと描写したいという志が、文章に品格をもたらすのであります。」

この本にはカルチャーセンターの生徒や、大学生の作文の添削例も出ている。
たくさんの朱が入った文章は参考になる。
そのために、二色刷でいい紙が使われた文庫だ。

これで553円は安い。

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