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2008.03.16 Sunday
高校の教科書
高校の国語の教科書がころがっていたので、何気なくみてみると、なかなか面白い。
小説では、村上春樹の短編が載っていて、初めて読んだが面白かった。 どうも、自分より若い小説家の本は読む気にならず、避けていたのだが、ちょっと読んでみようかな…と思わせる作品だった。 それにしても、変わったと思う。 もう35年ほど経つのだから当たり前か。 「表現」のところには、「意見を述べる」という解説があった。 意見というのは、自分と同じ考えではない人がいるから、明らかにしなければならない。 「生き物を殺すのはよくない」というのは、反対する人がいないであろうから、述べるだけの価値はあまりないということだ。 しかし、「どんな生き物であっても、殺すことはよくない」という意見にすると、「蠅や蚊はどうするか、害虫駆除は悪か?害虫は殺してもよいなら、この世に殺してもよい生き物と、殺してはよくない生き物がいるのか、それならその境界はどこにあるのか、そもそも生命にそのような差があるのか…」というような質問や反論が出てくるだろう。 反論が出てくるような意見こそが述べるに値する意見なのだ。 だから、情報を集め、単なる抽象的な意見ではなく、具体的に考えないといけない。 などと書いてある。 こんなことは、昔の現国の教科書には書いてなかったと思う。 教科書検定で歴史についてはいろいろ問題になっているが、現国の教科書にはちょっと感心した。 いいこと書いてありますよ。 |
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