考えたこと2

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大阪の焼肉屋
大阪の焼肉屋のアルバイトをしていた留学生がいる。
過去形になっているのは、今はやめたからだ。

やめた理由を聞くと、36人の焼肉屋で34人が海外の人で、店長もそうだという。
日本人が2人だけということで、お店にいても日本語を使うことがほとんどないからということだった。
まことに、正当な理由だ。
せっかく日本に留学に来て、日本語をマスターしないと意味がないということだ。

しかし、9割以上の従業員が外国人だという焼肉屋で、お客さんは外国人が多いのかと聞くと、そんなことはないという。
日本人もたくさん来るとのこと。

留学生曰く、従業員の日本語はそれほど上手ではないというから、それでお店は大丈夫なのか、と聞いた。
そうすると、注文はタブレットだから大丈夫とのこと。

なるほど、そういうことか。
アルバイトがやるのは、席への誘導と最初の説明、料理の片付けがメイン。

最近増えたタブレット注文の店。
アルバイトの数を激減できる。
今の若い人たちはタブレットに慣れているので、なんの問題もない。
タブレットの操作が苦手な人は、そういう店には寄りつかないのだろう。

そもそも外国人にとっては、タブレット注文の方が親切なのかもしれない。
メニューに解説も入っているからだ。
外国語での表示もできる店もある。

そんな風にして日本はグローバルになっていく。
観光客向けの対応だ。

ぼくが学校法人に転職したのが2004年。
それから、海外とは縁が切れた。

その当時は、外国に行ってもそんなことはなかった。
今はどうなっているんだろう。

80年代にフランスに出張した時、ピザ屋でメニューが全てフランス語で辞書(もちろん紙の辞書)を調べたが、「水夫の食べ残し」とか「ピザ・ソフィアローレン」とかわけのわからない名前で、ウエイトレスに聞いてももちろん英語など通じないし、一かばちかで決めた覚えがある。

そんな経験はもうできなくなるだろう。

でもそれはグローバリゼーションではない。
今ではその国の言葉が話せなくても外国人が仕事ができてしまう。

これからどうやって多文化共生をやっていけばいいのだろうかと思う。

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