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2025.11.11 Tuesday
クソ真面目な日本
こないだドイツの自動車業界が、無茶なCO2削減に文句を言っているという記事を紹介したが、これはドイツだけでなく欧州全体の問題だ。
その証拠に、脱炭素に熱心な日経新聞に珍しくこんな見出しが出た。 「温暖化ガス排出削減目標、国・地域の8割未提出 COP30まで2カ月」 記事の内容は、温暖化ガスの排出削減に向けた世界各国の動きが鈍い、ということだ。 なぜそうなったかというと、一つは途上国は安いエネルギーのために石炭や石油を使いたいのだが、それを削減しろというのなら、先進国が補償しろということ。 先進国は、すでに自分たちが排出してきたCO2のせいで温暖化が起こった、と言っているから、どうしようもない。 もう一つは、先進国もアメリカやドイツの自動車工業会のように、こんなことに関わっていられない、と思い始めたということだ。 結局CO2の排出量は経済活動と正比例の関係にあって、CO2を削減するということは、経済活動を縮小するということになるからだ。 これはコロナの時に世界のCO2排出量が減ったことから、明らかだろう。 サプライチェーンが切れて、工場が止まると、CO2の排出量が減る。 つまり、CO2削減は経済の窮乏化ということになる。 こんなことはわかっていたはず。 日本は政治家がバカだから、2035年に60%削減、2040年に73%削減と言ってしまった。 そんなの実現したら、停電は増え、産業は出ていく。 現にドイツでそういうことが起こったから、自動車業界が文句を言っているのだ。 日本のマスコミは、あれだけ温暖化ガス削減に熱心だった欧州ですら、反対意見が多くなり目標が出せない、ということを報道しない。 一体何を考えているのだろうか。 「マスコミ=左派=環境原理主義者」ということなのだろうか。 日本の世論がCO2削減に鈍感なのも、マスコミの報道のせいだろう。 もっと真実を報道すべきなのだ。 電気代が上がったのも、CO2削減で再エネに補助金(固定価格買取制度)を出したからだ。 もうこんなバカなことはやめて、現実的な議論をしてほしい。 高市政権には、それを期待する。 |
