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2024.03.27 Wednesday
高齢でも働きたい
アメリカやヨーロッパでは、早く定年して、「老後」の生活を送りたい、という希望が多いと聞く。
でも、日本ではちょっと事情が違う。 実際、60歳以上の男女3000人にアンケートしたところ、25%が75歳を超えても働きたいと答えたとのこと。 若い人はFIRE(Financial Independence, Retire Early の頭文字を取ったもので、「経済的自立」と「早期リタイア」を意味する言葉)を望む人もいるのだが、高齢になって意識が変わるのかもしれない。 国によって、年金や保険の制度が違っているとは思うが、日本の年金や保険は、退職者にとっては、そんなにひどいレベルではないと思う。 逆に現役世代にとっては大きな負担になっているが…。 日本人は余暇の使い方が下手なのかもしれない。 フランス人は夏に少なくとも3週間のバカンスを取って、のんびり過ごすという。 実際、若い頃にフランスに長期出張した時、彼らのバカンスらしきものに1日付き合ったが、あれは本当にのんびりしたものだった。 ほぼ、何もしないのだ。 有名な観光地を目指すわけでもなく、美味しいものを食べるわけでもない。 通りがかった町でサマーフェスティバルをやっていれば、寄り道して見て歩く。 昼時になれば、そこらの広場で、フランスパンのサンドイッチを食べる。 ぼくがいたからかもしれないが、あまり喋らず、ただただ時間を過ごす。 日本人が働き続けたいのは、もちろん経済的なこともあるが、それ以外にすることが見つからないということも大きいと思う。 70年代にはエコノミックアニマルと言われた日本人。 特にぼくらの世代以上の男性は、仕事人間が多い。 50代以下の世代は、ちょっと違うのだろう。 保育園や幼稚園の卒園式などで休みを取り出したのも、今の50代あたりからだ。 働き続けるために、リスキリングというのもある。 新しいスキルを身につけるということだ。 そのためのプログラムも、いろいろ用意されている。 ぼくはリスキリングができるのは、50代が限界ではないかと思う。 60歳を過ぎると、難しいかもしれない。 ぼくは57歳で2回目の退職をして、約半年キャリアの勉強をしたが、本当に記憶力の低下には驚いた。 何年かその事に関わっていたにも関わらず、用語や人の名前が覚えられない。 A4で数冊の、全部の厚みが数センチある教科書を覚えるのに苦労した。 あと3年遅かったら、しんどいと思う。 何とか資格を取って、キャリアの仕事を始めたのが、58歳だった。 来年で10年になる。 それでも、今の世間では70歳を超えてはなかなか雇ってくれないだろう。 社会保障会計を考えると、働く期間を伸ばして給付を減らす方向だから、変わっていくとは思うのだが、どうなるかはわからない。 週に数日でもいいから、この仕事を続けたいと思う。 |
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