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2023.11.02 Thursday
竹尺
昔の物差しは竹のものが多かった。
ぼくが小学校の時代だから、昭和30年代だ。 母が洋裁をやっていた関係で、1メートル位ある長い物差しもあった。 なぜ竹が使われているかというと、伸縮しにくいから正確だということ。 さらに、曲げやすいということもある。 今でも洋裁の世界で布の長さを測るのは竹尺だという。 端から目盛りが打ってあって、布の長さを測りやすいからだ。 布に優しい素材だということもある。 ぼくは長いこと竹尺を見てきたが、あの特異なマークは何だったんだろうと思った。 得意なマークというと、5センチとか、10センチとかいう節目のところにある、半円と赤い点を組み合わせた不思議なマークだ。 実はこのマーク、なぜこういう形をしているのかはわからないらしい。 赤い点が「星」と言われ、目立ちやすいのは事実。 できた当時、竹尺に数字を入れるのは難しかったからだろう、という話。 調べていて、定規と物差しの違いもわかった。 定規は線を引くためのもので、物差しは長さを測るためのものらしい。 たしかに、ぼくらが使い慣れているアクリルの定規は、線を引く用途がメインだった。 そういえば、母はよく竹尺で服地の長さを測っていたような気がする。 あれは端から目盛りが付いていないとダメだ。 うちには竹の物差しなどない。 だから、子どもたちも竹尺の謎のマークも知らないのだろう。 実家の処分をしたときに、いくつかの竹尺も一緒になくなった。 1本置いておけばよかったと思う。 |
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