考えたこと2

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フェアユース
城所岩生氏というアメリカの弁護士が、日本のIT技術をダメにしたのは日本の著作権法だ、と言っている。
プレジデントオンラインの記事

たしかにYoutubeが出てきたときに、著作権保護されているはずの動画がたくさんアップされて、それらはどうなるのだろうと思っていたが、Googleが外国の会社だとか、悪いのは投稿者で会社がやっているわけではないとか、そういう理屈はあったと思う。
でも、ボーダーレス化している現在、外国でアップした日本のアニメや楽曲はYoutubeに連絡して削除してもらうしかないということだろう。
当該国にそういう著作権の法律がなかったり、それを確認する術がなかったら、運営サイト側に頼むしかない。

日本の著作権法は、国内でしか行使できない。

アメリカの著作権法は、日本と違っている。
記事によると、

「動画配信システム「YouTube」が生まれたアメリカでは、1998年に制定されたデジタル・ミレニアム著作権法で、検索エンジンや動画サービスなどのサービス・プロバイダーは、法律に定める要件を満たしていれば著作権侵害の責任を負う必要がなく、そのおかげでYouTubeが世界を席巻するようになった」

「厳しい著作権法が日本を“IT後進国”にし、著作権法を柔軟に活用したアメリカがIT産業の最先端を走り、多くのIT企業が莫大な収益を世界中から集める結果となった」

「そしてもう一つ、アメリカでITビジネスが発展した著作権法に関する規定がある。それが、利用目的が公正(フェア)であれば著作権者の許諾なしでも著作物の利用を認める「フェアユース」規定である。フェアな利用であるかどうかは、「利用の目的」「利用される著作物の市場に与える影響(市場を奪わないか)」などの4要素を総合的に見た上で判断されている。」

とのことだ。

ITの世界など、国境など関係ないのだから、今からでも著作権法は改正すべきだと思う。
それが新しいビジネスを阻害しているからだ。

実際、2016年以降は「知的財産推進計画」を受けて、日本版フェアユースが検討されてきたという。
それでも、フェアユースを全面に押し出すものではなく、最後の「やむを得ないという場合のみ」というものらしい。

「やむを得ない」という判断が出るということは、もうすでに負けているということではないか。
そんな法律を作っても、知的財産を有効に利用できるとは思えない。
きっとこういう会議に出ている人たちは年寄りが多く、既存の権威の中で生活している人たちだから、どうなっても構わないと思っているのだろう。

記事の最後には、こう書かれている。

「フェアユース規定を導入した国の中で、2021年のGDP成長率が最も高かったイスラエル(8.6% IMF-World Economic Outlook Databaseより)は、国民一人あたりの起業会社数も世界一多く、国を挙げてイノベーションを奨励し、起業促進に取り組んでいる。そのため、アップル、グーグル、マイクロソフトなどのIT大手が、買収候補のベンチャー企業を求めてイスラエル詣でをしている。

ちなみに、同じ2021年の日本のGDP成長率は2.1%で、昨年はさらに落ちて1.1%だった。フェアユースの導入が、これからの日本のIT産業のイノベーションを促進することは間違いない。ポストコロナに向けた日本経済の立て直しのためにも、日本版フェアユースを一刻も早く導入する必要がある。」

資源がなく、知恵が財産の日本にとってはもっともな話だ。


| hdsnght1957kgkt | 考えたこと | 21:29 | comments(0) | trackbacks(0) |