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2023.11.21 Tuesday
安全と効率
家の近所にできたモールのエスカレーターが遅い。
以前にも書いたが、社会が高齢化してエスカレーターは遅くなった。 今日のモールのエスカレーターは、前から気になっていたが、本当に遅い。 しかし、乗っていて思ったのだが、そんなに急ぐ理由もないのだ。 ぼくら年寄りにとっては、買い物は仕事のついでにやっているのではなく、それ自体が仕事だ。 別に早く済ませても、他にやることがない。 だから、別にゆっくりでも構わない。 でも、つきあわされる若い人たちは気の毒だと思う。 こんな遅いエスカレーターは使ってられない、と若い頃のぼくなら思う。 ついこないだ、松葉杖をついていたことも忘れてしまう。 世の中が相対的多数の年寄に合わせて、変わっていっている。 たしかに、早いエスカレーターは高齢者にとっては危険だ。 その人たちが少ない時代には、エスカレーターは早かった。 いろんなところで事故が起きたのだろう。 エスカレーターの設置者は訴訟が恐いので、設定をゆっくりにしたのだ。 この国では自己責任という言葉はほとんど意味がない。 エスカレーターは階段を使わずに素早く上り下りできる機械だったが、今は安全に上り下りする機械になった。 高齢者が街に溢れているからだ。 おまけに、その高齢者が6割の金融資産を持っているという。 だから、若い人よりもそちらになびく。 お金を持っているお客様は神様だから。 そんな高齢者につきあわされる若い人は気の毒だと思う。 これが高齢化社会ということなのか。 ぼくはいくらなんでもあんなに遅いエスカレーターは無しだと思うが、開店してずっとあの速度だから、文句を言う人は少ないのだろう。 所詮、買い物することだけが目的で、時間などいくらかかっても構わない、という年寄りが多いのだ。 果たして、安全はいいことなのか。 安全と効率のバランスをどう取るのか。 それをぼちぼち考えるなの時ではないかと思う。 |
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