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2023.11.08 Wednesday
ステア・バイ・ワイヤ
トヨタがレクサスでステア・バイ・ワイヤを実用化するらしい。
ここにも書いたが、日産がすでにスカイラインで実用化している。 ただ、スカイラインでは電気制御と並行して、ステアリング軸を残していざという時のための安全策を置いている。 今回のトヨタのステア・バイ・ワイヤはそれも撤去し、本当に電気でステアリングを制御する、というものだ。 なりふり構わぬコストダウンということもあるのだろう。 ステアリングの部品は何点あるのか知らないが、ステアリングをポテンショメーターにして、電気でモーターを動かし、それで操舵できればかなり効率化する。 テスラが電気自動車の普及のために、なりふり構わぬコスト低減に走っているのも、大きな要因だろう。 とにかく、電気自動車は電池が高く、補助金に頼って売っている。 いづれは、補助金は無くなるので、それまでにコストで競争力をつけないと苦しい。 今の電気自動車は、金持ちの自己満足みたいなものだ。 環境保護をしていますよ、という意思表示。 でも、一面では金属資源をたくさん使って、製造時にCO2をたくさん出している。 ステア・バイ・ワイヤにすると、例えばコンピューターが判断して急操舵で回避が必要だということになれば、モーターですぐに操舵ができる。 おそらく今よりもだいぶ早くなるのではないか。 レクサスのEVである「RZ」に来年度中に搭載するらしい。 ひょっとしたら、ステアリングの形が変わるかもしれないという。 ステア・バイ・ワイヤの実現のためには、規制をクリアすることが必要だ。 日産はそのために、ステアリング軸を残して、2系統にしたのだろう。 トヨタはコストダウンも目的だから、電気信号のみで操舵システムを作ろうとしている。 ぼくが自動車業界の端っこにいたのはもう20年ほど前。 あの頃から、自動車を取り巻く環境は大きく変わった。 20年前でも、全てを電気信号でコントロールするという時代が来ると言われていた。 長かったが、大きな一歩が進もうとしている。 ぼくはどこまで見届けられるだろうか…。 |
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