考えたこと2

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大学生のアルバイト禁止
大学生のアルバイトについて、過去の記事を調べたら2回書いていた。
大学で就職支援の仕事をしていると、アルバイトは頭がいたいものだ。

就活の最初に自分がやってきたことの棚卸しをする(自己分析という)のだが、そこで「大学では何もやってない」と泣きを入れる学生が多い。
その学生たちはたいがい「バイトしかやってない」というのだ。
それも、以前書いたようにほとんどが軽労働のアルバイト。
居酒屋、コンビニ、レストラン、スーパーなど外食や流通が多い。
これには経済的な事情も絡んでいるのは事実。

そういう学生は一切の大学の課外活動などには目もくれず、アルバイト一本で大学時代を過ごす。
だから、大学時代に頑張ったことはアルバイトの経験を書くしかない。
企業人事にはそれはあまり評判はよくない。
正社員にはアルバイトで出来る能力以上のものが求められるのに、アルバイトの経験を大学時代の成果として言われても…という感じだろう。
そういうわけで、就職担当はバイトと聞くと頭が痛くなる。

少し古いが、アメリカの大学生のアルバイトの記事を見つけたのでそれについて書く。

まず、アメリカの大学生は日本ほどアルバイトをしない。
大学の課題をこなそうと思うと、そんなに遊ぶ時間がないというのは本当らしい。
統計的にも日本の大学生のアルバイト時間が多い。
日本の大学生の平均が一日4.6時間であるのに対して、アメリカでは2.4時間。
ほぼ半分だ。
どこまで本当か知らないが、アメリカの大学は入るのは易しいが、出るのは難しい、ということもあるだろう。
それと、アメリカの映画やドラマを見ていると、成績がよくないと希望の就職先に入れない、ということもある。
私のレポートはどうして「A」がつかないのか、という場面も時々見る。

そして、彼らはインターンシップに精を出す。
記事を引用すると、

「アメリカでは、日本のように新卒大学生が一斉に就職活動を行うことがありません。「即戦力」の人を募集するのがアメリカの求人です。職に就いてから覚えます、というのは駄目で、「練習はよそでやってきてもらえるかな」というのが基本です。

ですからインターンシップを通じて、自分の希望する職種で求められるスキルについて十分な知識・経験を持っておく必要があるのです。大学に通いながらインターンシップを行うことは相当大変。大学生が長期休暇にインターンシップにいそしむのは、自分のキャリアのための準備なのです。」

ここが新卒でのポテンシャルを信じて採用するという日本との大きな違い。
高度成長の時には、日本企業に入社してから教育するという余裕があったが、それも陰ってきた昨今、「インターンシップ」という言葉が新聞を賑わす日も多い。
まだまだ日本では青田刈りの意味でのインターンシップが多いが、アメリカ型のインターンシップは増えてくるだろう。

日本では大学生のアルバイトは百万人の規模で安価な労働者になっている、という側面もある。
移民の代わりに、大学生が安い労働力になっているのだ。

安倍首相はデフレを止めたいのなら、大学生のアルバイトを禁止するといい。
そうすれば、外食などは一時的に困るかもしれないが、給料は上がるし、就職氷河期やリーマン・ショックのときに就職時期を迎えて、不幸にも現在ニートやフリータをやっている人たちが仕事につける。
ムダな24時間営業はなくなって、犯罪も減るだろう。
労働単価が上がって、首相が渇望しているインフレにもなるかもしれない。

経済的理由で大学進学できない人には、給付型の奨学金をあげればいい。

バイトが禁止になれば学生も勉強する時間ができるし、大学の先生もやる気になって教えるだろうし、課外活動にも勤しむからキャンパスは活気が出る。

それによって、学生が減るような大学は社会人に特化でもしてもらって頑張ってもらおう。

大学生のアルバイトを禁止することの経済効果を計算してみたら、ぼくはトータルでプラスだと思う。
教育効果も入れると、絶対にプラスだ。

これはいい考えだと思う。

| | 考えたこと | 23:56 | comments(0) | trackbacks(0) |