考えたこと2

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総務課が重要?2
こないだ、会社勤めから学校法人に変わって驚いたことの一つは、「総務課が重要なポジション」ということを書いた。
営業や技術といった部署がない学校法人という組織では、外向きの仕事が軽視される傾向にある。
仕事の大半は学内の調整業務で、それをやる部署が総務ということだ。

ぼくは会社時代に業務改善のプロジェクトをやったとき、「内向きの価値観」という事を問題にした。
社内向けの資料にかける時間の方が、外向きの資料よりも多いとか、社内調整の会議の時間が長すぎるというようなことだ。
当時、営業の人が、「この会社、お客さんより社長のほうが大事だと思っている」と文句を言っていたのを思い出す。

報告では、会社は社外のお客様に対して商売して、金を儲けているのに、社内の資料作りや調整にばかり時間がかかって、オカシイのではないかということを言った。
まさに、この業務改善プロジェクト自体が内向きの価値観でやられた仕事だったのかもしれない。

そういうことを思い出していたら、日経ビジネスに「おのれ! 間接部門 彼らが仕事を“邪魔”する理由」という連載があった。
まさにそういうことを問題視している人がたくさんいるということだ。
記事では「成果主義の導入」が間接部門の仕事を増やしたということが言われている。
なるほど、間接部門で成果を出そうとすると、直接部門の管理の仕事を作り出さざるを得ない。
そういう風にして、民間企業でも総務課に代表される管理部門が、直接部門の仕事のジャマ(全部が全部とは言わないが)をするようになったのだろう。

ぼくの会社では1990年代後半くらいから、目標管理という人事評価の方法を導入して、成果を評価するというやり方を始めたと思う。
目標設定時には、上長と面談するというふうになっていた。
成果をあげようとすると、目標を簡単にすればいいから、それを話し合って妥当な目標にすることが面談の目的だった。
難しい目標はチャレンジ目標とかいって、何項目か書き、それは加点評価になる。
到達されたら加点するということだ。そうしないと、みんながチャレンジしないからだろう。
比較的やさしい目標は業務改善などの項目だったと思う。

ぼくらは技術部にいたから、仕事の目標は内からも外からも決まっていたし、比較的定量化しやすかったから、設定は楽だった。
もちろん、到達は難しかったが…。
営業もそうだったろう。数字で管理されるところはやりやすい。

でも、総務に代表される管理部門の成果は難しい。
大部分はルーティーン業務で定形の仕事だから、チャレンジのしようがない。
そこでムリにチャレンジしようとすると、直接部門が巻き込まれる。
業務改善プロジェクトとか、予算管理の合理化とかそういうことをやり始める。
もちろん、全社縦断的にやるのだから、大変だ。
こういうのが増えてきたから、「おのれ!間接部門」というような連載が始まったのだろう。

ぼくが会社をやめた2004年当時は、そこまで問題になっていなかったが、今はどうなっているかわからない。

もちろん、学校法人は元々内部調整が一番大事という世界だから、「おのれ!間接部門」とも思っていないだろう。
それが当然ということだ。

連載によると、ぼちぼち間接部門を縮小すべきという感じだ。
流れとしては、そうなるんだろう。

でも、一旦大きくなったものを縮小するのは、難しいだろうなあ。

国でも、既得権をなくすのが一番難しいと思う。

それをやっていかないとイケナイ。




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