考えたこと2

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インターンシップ
以前に就活前倒しという記事を書いた。
2015年の10月末の話だから、もうあれから1年ちょっと経つ。
2015年は選考の時期が4月から8月に後送りされたが、2016年に6月に戻って、2017年はそのまま踏襲という状況。
いろいろとバタバタした時期だった。
その時はもう大学を辞めていたが、大学の言動不一致に腹が立って書いた記事だった。

その後、インターンシップの状況が大きく変わった。
当時から、インターンシップに行くのに面接選考をやるところが出てきて、これなら選考時期の前倒しと変わらないと思っていたが、それがどんどん激しくなった。

企業は少子化で人手不足、学生は売り手市場でありながら、これからの時代を見据えると採用基準は厳しくならざるを得ないという二律背反に双方が苦しんでいる。
ほとんどの予測では、近い将来人工知能が発達し、今まで以上に単純な労働は人工知能がやるようになり、対面の仕事も一部は置き換えられるという。
だから、それらに対応できる人がほしい、ということだろう。

金融業界ですら、ビットコインなどのテクノロジーによって、世界で2500万人が職を失うという予測が出ている時代。
すでに日本の地方銀行では淘汰が起きている。
数十年変わらなかった公務員でさえ、採用の基準が変わってきた。
税収が減って4割の自治体が消滅するという予測すら出ていることに、遅まきながら対応しようとしているんだろう。

そんな中で人は今まで以上に財産である、ということになってきた。
良い人材を採らないと生き残れない。
そのために採るべき人材を見極めることが重要になってきた。
健康であれば、誰でもいいという時代が数十年前にあったことを思えば、世の中は大きく変わった。

だから、インターンシップで学生を見極めようとする。
1日で終わる会社説明会のようなものもあるが、3日、5日、10日、1ヶ月など長いものも増えてきている。
技術系などは数日のインターンを経て、早々と内々定を出す会社もあるらしい。
どんな会社でもIT技術者は必要になる時代。
文科省も焦って、小学校でプログラミングを教えると言い出した。

就活スケジュールがどう変わろうと、良い人材を採りたいという欲求は変わらない。
実際、ユニクロなどは1回生から内定を出すという。
大学の付加価値など関係ない、ということだ。

こんな状態なら、今まで以上にインターンシップの重要性は増すだろう。
それも、1日で終わるようなものではなく、長期のものだ。
対象も3回生、4回生だけではなく、1,2回生も増えてくるだろう。
流通小売などの業界では、アルバイトからの採用も増えてくるのではないか。
アルバイトでもこれという人材は早く囲い込み、優遇したり、奨学金でひも付けたりするのもアリだろう。
少子化で、それだけ採用は難しくなる。

今までインターンシップは就業体験であり、無償で行うもの、という考え方だったが、これからはそうは言っていられない、
給料をいくばくか払い、長期間で本当に仕事をする、というインターンもアリだろう。

アメリカでは大学を卒業してから、就職するというパターンらしい。
インターンに応募して、面接を受け、そこで仕事をして採用、という形だという。
日本よりも雇われやすい反面、すぐにクビにすることができるという。
日本の正社員という考え方はなく、みんなが非正規社員という感じ。
だから、「雇ってみよう」ということができる。

それこそ、日本もロバート・デニーロが出ていた、映画”The Intern”みたいになっていくのかもしれない。

今の同一労働同一賃金という考え方は、それを推し進めるものだと思う。

ぼくはそれに賛成だ。

学校を出て、しかるべき知識やスキルをつけ、インターンに行って仕事を決めるというやり方もそのうち出てくるだろう。

でも、それで一番変わらないといけないのは、教育だろう。

今まで新卒一括採用で一番助けられていたのは、大学かもしれない。


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