考えたこと2

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高校野球
夏の甲子園が始まって、100回目の大会ということでテレビ中継の前に特別番組があったりして、開催側は盛り上げようとしている。

盛り上げないとシンドイ事情も垣間見える。

温暖化でこれだけ暑くなって、やる方も見る方も大変だ。
特にピッチャーの投げすぎが問題になる。
大リーグに行って活躍しているダルビッシュや田中を見ても、若い頃からの投げすぎがたたって故障をしてしまう。
小学校、中学校から投げてきた肩は、いくら気を遣ってもシンドイのだろう。

「真夏のマウンド」というアメリカのリトルリーグを描いた小説を読んだが、アメリカではリーグのルールで、1人のピッチャーは3回しか投げられない。
ピッチャーの肩を守るためだ。

日本の場合、高校になっても、地方予選を連日連投、甲子園に出ても連投を余儀なくされる。
ピッチャーは大変だ。

それに、勝つことを重視して、高校の指導者が職業化してきたのも、あるだろう。
指導者は雇ってもらうためには勝たないといけない。
甲子園の常連校が減って、新しい名前が増えている。
ナントカ大学付属高校というような名前も多い。
学校の宣伝のために、スポーツを使うのは学校法人の手段のひとつ。
野球、サッカー、大学駅伝など、テレビ中継されるスポーツは対象になる。

野球留学が事実上解禁されて、リトルリーグが盛んな関西から多くの選手が出ていっている。
学校法人が野球を強化しようとすると、入試でスポーツ推薦のコースを作り、雨天でも練習できるような練習場を作り、寮を完備し、有力なリトルリーグのブローカーとつながり、監督を雇えば一丁上がり、ということだろう。
それで、3〜4年すれば強くなる。
要はカネさえあれば、強く出来るのだ。(それは何でもそうだが…)

選手にしても、そういう形で甲子園に出られれば、将来のプロや野球での大学進学も可能になってくる。
寮費はいるが、親もそれを夢見て投資をするのだろう。

それらと、いくら投げてもルール違反ではないという状況が、ピッチャーを酷使させる。

この状態を何とかするには、球数制限や投球回数制限しかないだろう。
それを高校でするのか、リトルリーグもするのか、それは決めてもらえばいい。

大会の日程を一日伸ばして、休息日を入れるというような付け焼き刃では直らないと思う。

せっかく才能がありながら、それを若くして潰してしまうのは、とても「教育」の名に値しない。

「高校」野球なんだから。





| | 考えたこと | 22:49 | comments(0) | trackbacks(0) |
引きこもり
イギリスのBBCが「なぜ日本人は引きこもるのか?」という取材記事を書いていた。

西洋の人にとっては、「引きこもり」はあり得ないというのは聞いたことがある。
ある年齢になったら、子供は家を出て独立するという文化があるからだ、とも聞いた。
BBCもそういう記事を書くということは、日本の引きこもり文化?を不思議に思っているということだろう。

今やオックスフォード英語辞典にも「引きこもり」は出ていて、「日本において、社会的接触を逃れることに異常な執着心を持つこと」と掲載されているらしい。

平成26年度の内閣府の調査によると、「ふだんは家にいるが,自分の趣味に関する用事の時だけ外出する」者を含む広義のひきこもりは、69.6万人と推計されている。
ちなみに、全く外出しない、狭義の引きこもりが23.6万人とのこと。
調査対象は15〜34歳の若年無業者(家事も通学もしていない者)5000人で、回答したのが3200人ほどだ。
狭義の引きこもり人口は、厚労省の調査の数とも合っているとのこと。
当たらずとも遠からずという数だろう。
ということは、だいたい15歳から34歳の百万人弱が引きこもっているわけだ。
ちょうど仙台市の人口が100万だから、日本中で仙台市一つ分の人たちが引きこもっていることになる。

記事ではイタリアやイギリスでも同様の例が報告されていると書いてあったが、全く同じものかどうかはわからない。
そういう若者が世界的に増えているのかもしれない。

外国のことはわからないが、日本の引きこもりは、1990年代から問題になったという説がある。
70年代から徐々に増えてきたという説もあるが、ぼくはその頃にティーンエイジャーだったがあまり記憶がない。
やっぱり90年代くらいだと思う。

若い人たちのストレス耐性が落ちている、というのも言われている。
要は何かがうまくいかないと、引きこもってしまうということだろう。
80年代に「いじめ」が問題になったのも一因かもしれない。
クラスの和を第一に考えるあまり、いじめに教師が加担するということも、この頃から出てきた。

内閣府の調査結果によると、引きこもりには、職場になじめなかったとか、病気、就活がうまくいかなかった、不登校、人間関係がうまくいかなかった、というような原因が並んでいる。

ぼくは引きこもりが増えた原因の一つは、学校にあると思う。

学校というのは、社会にでるための準備をするところだ。
社会に出たら、他人と比べられ、優劣がつき、それで収入も変わる。
でも、学校は基本的に「世界に一つだけの花」の世界だ。
小学校では、その人なりに頑張っていれば、いい成績になる。

こないだ和田秀樹が書いていたが、今の学校は生徒が傷つくことを恐れて、競争をしない、というのが実情。

言い古されているかもしれないが、やっぱりそれが原因の一つだと思う。


| | 考えたこと | 01:11 | comments(0) | trackbacks(0) |