考えたこと2

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ウソを見破る方法
アメリカ人は何でも研究対象にして、本当に研究する。
パメラ・メイヤーという人が、ウソについて研究した結果をTEDでプレゼンしている。
それによると…

「研究によると私たちは毎日10回から200回嘘をつかれています。嘘の多くは罪のないものです。別の研究では、初めて会う人同士は最初の10分で3回嘘をつくという結果も出ています」

どうやって研究したのかわからないが、そう言われると、そうかなと思う。
毎日10回から200回とは幅が広いが、それは付き合う人によって違うんだろう。
しかし、初めて会う人同士は最初の10分で3回ウソをつく、というのはホントかな…。

まあ、真偽はともあれ、ウソをつく人は、こういうテクニックを使う。

・否定を強調するために、形式ばった表現を使う。
・嘘の対象と距離を置く言葉を使う。
・「率直に言って」など信憑性を高めるための修飾が多く見られる。
・必要以上に細かいことを説明したがる。

わかっていても、してしまうところがミソ。
「独創的な嘘つきなどいない」らしい。
ビル・クリントンの浮気の事件から、例を挙げている。
あれは細かく調べられたから、事例の宝庫だろう。

そして、こういうところに注意すれば、ウソがわかるらしい。

・言っていることと行動が一致しない。
・笑っていても、目じりのシワが出にくい。
・まばたきの様子が普段と違う。
・相手との間にバッグなどで垣根をつくりたがる。
・声のトーンが低くなる。

ウソをついているときは、相手の目をそらすということが言われているので、却って目を合わせる時間が長くなる、ということも言われている。
また、ウソをついているときは緊張しているから、笑っていても本気ではなかったり、まばたきがぎこちなかったりするだろう。

しかし、ぼくが面白いと思うのは、アメリカにはこういう事を研究する人がいる、ということだ。
日本の人文社会科学の人たちは、研究というと文献をあたり、自説を事例をあげて検証するというパターンが多い。
しかし、アメリカの人文社会科学者はケースを集めて観察し、統計的に扱おうとする人がいる、ということだ。

実験方法も考え(たいがい被験者は大学生だが)、グループ分けをして条件を変えて、同じことをやらせてみるというように、だいたいよくできている。
この研究もきっとそういう方法でやったんだろう。

ぼくは、どちらかというと、どういう実験をやったのかというところに興味を持ってしまう。

「嘘の傾向をまとめてみると、私たちは職場の同僚より見知らぬ人により嘘をつき、 外向型の人は内向型の人よりもより嘘をつく傾向が高いという。男性は他人のことより自分のことについて8倍嘘をつき、女性は他の人を守るためにより嘘をつく傾向にある。平均的な夫婦なら10回の会話で1回は嘘をつき、 独身なら3回に1回と増える」

これなども、傾向はもっともだし、よくわかるのだが、「平均的な夫婦なら10回の会話で1回はウソをつき、独身なら3回に1回と増える」という、この「数字」がどこから出てきたのかが知りたくなる。

とにかく、アメリカの人文社会科学者は、数字を大事にするということだ。
そういう態度が、人文社会科学にも必要だと思う。
TEDのプレゼンはこちら

http://www.ted.com/talks/pamela_meyer_how_to_spot_a_liar

残念ながら字幕は英語だが…。

見ていると、そのうちコンピューターで表情や仕草を分析して、新しいうそ発見器が出来そうな気がする。

日本の学者も見習わないとイケナイと思う。


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