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2012.03.14 Wednesday
ディーゼルエンジン
ディーゼルというと、音や振動が大きく、トラックやバスのようなクルマが日本では主流だ。
また、ススが多く、排気が汚いため、規制も厳しくなっている。 しかし、ヨーロッパでは新車販売の半分以上がディーゼルになっている。 これはディーゼルのほうが燃費がよく、二酸化炭素の発生を抑えられるためだ。 もちろん、従来のディーゼルエンジンとは違い、いろいろな技術が開発され(中には日本発の技術もある)、クリーンディーゼルというふれこみだ。 ディーゼルエンジンは、燃料自体も安いというメリットがある。 だから、ヨーロッパではすごいスピードで普及した。 この背景には、日本は大気汚染防止を燃費向上の第一の目的においているが、ヨーロッパは二酸化炭素の排出を抑えるということに主眼をおいている、というポリシーの違いがある。 あくまで、二酸化炭素の排出権にこだわったのがヨーロッパだ。 エコにもいろいろあるのだ。 そのおかげで、フォルクスワーゲンをはじめとするドイツのメーカーや、プジョー、シトロエン、ルノーなどのフランスのメーカーは小型車までディーゼルになろうとしている。 日本メーカーも、マツダが日本向にディーゼル搭載のクルマを出すようだし、ホンダやトヨタも遅ればせながら、欧州ではディーゼル化をすすめている。 逆に言うと、欧州メーカーがハイブリッド化に遅れているのは、クリーンディーゼルを開発していたからとも言える。 ブラジルではバイオ燃料がたくさん使われており、どんな燃料でもいける、というフレックス燃料車が増えているという。 サトウキビなどから、燃料が取れるらしい。 たしかに、糖分はエネルギーだ。 世界中でいろいろな特徴あるクルマづくりがされている。 どんどん、グローバル対応というのは難しくなるだろう。 日本の技術で、クリーンディーゼルエンジンを使った、ハイブリッド車はできないのだろうか。 ディーゼル自体は、ガソリンエンジンよりも複雑で難しいのだが、それをうまく小型化し、モーターを組み合わせて発売できないのか。 そうするくらいなら、電気自動車の開発に集中するか…。 ここは思案のしどころだ。 電気自動車といっても、今のガソリンスタンドに充電設備を置いて、急速充電するというようなインフラは当分ムリだと思う。 最終的には電気自動車がメインになるのだろうが…。 それはいつのことだろう。 そうなると、今のガソリンや軽油で動いている自動車の分の移動エネルギーを、電気で賄わなければならない。 これも大変なことだ。 天然ガスを上手に使って、発電するのだろうか。 そんなふうに考えると、世界の動きや日本の動き、技術の開発動向などを考えて、ベストなチョイスをしないと生き残れないという自動車メーカーの悩みが見えてくる。 得意不得意はあるにせよ、今のトヨタ、ホンダ、マツダ、三菱、スズキあたりは、うまく立ちまわって、生き残ってほしい。 だんだんと中国やインドに主戦場は移っていくとはいえ、自動車はまだ基幹産業だし、日本を支えている産業だからなあ。 日、米、欧の6億人が富んでいた時代から、世界中が富んでいる時代になる。 果たして、富むことはいいことなのか…。 宇宙船地球号はどうなっていくのか…。 そんなところまで、想像はつながっていく… |
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