考えたこと2

2024.9.24から、今までhttp:で始まっていたリンクが、https:に変わります。申し訳ありませんが、リンクが見られないときは、httpsに変えてみてください。
CALENDAR
<< May 2011 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
+SELECTED ENTRIES
+RECENT COMMENTS
+CATEGORIES
+ARCHIVES
+PROFILE
+OTHERS
戦前の青春
青春という言葉も死語になりそうだが、朝のドラマでは戦前の学生の青春が描かれている。

おひさま、というドラマ。
長野県の安曇野が舞台。
3人兄妹の末っ子の長女が主人公。

今までも芋たこなんきんや純情きらりで描かれてきた。

ぼくらが小学校、中学校の頃は、戦前というと暗いだけのドラマだった。

家族の一人が左翼にかぶれて、特高警察に見つかり、踏み込まれて逮捕されるというようなステレオタイプ。
このパターンばかり見せられると、本当にそんな時代だったのかと思ってしまう。
山本夏彦が「誰か戦前を知らないか」という本を書いて、そんなに暗いことはなかった、とわかるまで、そのステレオタイプを信じていた。

しかし、さすがにこのごろのドラマは、そんなステレオタイプではない。

戦前の学生にも、明るい青春があったということを描いている。
初恋、失恋、受験など、今と同じとは言わないが、それなりに楽しいこともあった。
学校帰りに、店に寄って、友達とおしゃべりする。
松本の中学校に入った兄は、寮でちょっと不良の友達と同室で、それでも楽しそうに暮らしている。
もう満州国ができて、戦争の足音が聞こえている時代。
次男は海軍の予科の入試を受けるという。

母は亡くなり、父と4人の家族。
家での父親に対する言葉遣いが、丁寧語でびっくりする。
本当にそういう言葉遣いで話す家もあったのだろう。
正月は父は着物、男兄弟は学生服で過ごす。

ただ、貧乏な子供は、尋常小学校を出て、奉公に出されるという時代。
やっぱり、今のように豊かではない。
それでも、豊かになった今よりも、心は豊かな気がする。
戦後になって、戦前は全て否定された。
暗く、悪い時代。
しかし、そんなことはないと思う。
少なくとも、ドラマで描かれている学生たちは、今よりも生き生きとしている。

戦前のよいところは、生かすべきだった。
もう手遅れだが…。


| | 考えたこと | 20:49 | comments(0) | trackbacks(0) |