考えたこと2

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本の値段
本の値段は高いのだろうか、安いのだろうか。

印刷という技術が発達して、文字を紙に印刷して、たくさん同じものを作る、ということについてはどんどんコストが安くなっている。
デジタル化も進んだので、早くきれいに作れるようになっている。

でも、本を書く、という事については今も昔もさほど変わっていないだろう。
もちろん、インターネットの普及などで、何かについて調べる、ということに関するコストは圧倒的に安くなってはいる。
でも、逆にいうと、ただ何かを調べただけの本というのは、どんどん価値が下がっているという事になる。誰でもが簡単に調べられるようになってきているんだから。

本の価値は、書いた人が自分の考え(経験)や感性をどれだけ盛り込んであるか・・になるのではないか。
その意味では、今も昔も本を書くのは大変だろう。
ペンがワープロになった程度の便利さなどしれている。

目から鱗が落ちるとか、感動して涙を流すとか、手に汗をにぎって、ページをめくるのがもどかしいとか、もう眠らないといけないのに、どうしてもやめられないとか、頭の中にあるパズルのピースが、「ぱっ」とはまったとか、そういう本に巡り会えたときの喜びは何者にも代え難いものだ。

そういうときは、本を読んでいるというより、本の中に入っている、という感じがする。

中には、あー、ハズレという本もあるが、それとて本になっているわけだから、少なくとも出版社や編集者は価値を認めていて、書かれた内容が誰にとっても無意味というわけではない。

いったい、本を書くのにどれくらいの時間がかかっているんだろう。
書き手にもよるだろうが、少なくとも数ヶ月〜数年はかかると思う。ということは、人件費だけでも少なくとも百万円以上はかかる勘定だ。

また、書くためには作者の経験が必要だ。書かれるテーマに関する経験、あるいは想像力は一朝一夕のものではないはず。それも含めると、もっとかかっているお金は大きい。

そう思うと、本は安い。
僕らが買う本は高くても3000円くらい。文庫で安ければ数百円である。(もちろん、圧倒的に文庫・新書が多い)

こういう風に考えると、読んで良かった、と思える本なら、すごい安い買い物ということになる。
時々は、失敗した・・という本もあるが、それでもまあ、しゃーないなと思える。

たしかに、それでも・・高い!・・と思える時もあります。
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