考えたこと2

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ブラッシング
ギターのテクニックで、ブラッシングというのがある。
これは一つの音を出すときに、近くの弦をミュート(消音)して、それと一緒に弾くというやり方。
ブラシでなでるように弾く、という感じでブラッシングというのだろう。

こないだのレッスンでは1弦の人差し指でのブラッシングのやり方をどうするか、という質問をした。
先生は長年やっているので、自然にできるのだが、右手と左手のミュートのコンビネーションができる。
1弦の人差し指で押さえた時のミュートは一番難しい。
押さえた指の後ろ側のミュートは楽だが、手前は鳴らしている弦をミュートせずに他の弦をミュートするので難易度が高いのだ。
結局、どうしても難しければ、2弦にずらして小指で押さえるしかないということになった。
なるほど。
ギターは同じ音がいろんな場所にあるから、そういうことができるのだ。

ブラッシングは特に歪ませた音を出すときによく使われる。
ぼくはあまり歪んだ音を出さないので、今まであまりそういうテクニックは知らなかった。
でも、先生がソロを弾くときに、ソロの入りや、ヤマ場でそういう音を出す。
ブラッシングで弦をはじいて、その音を目立たせるのだ。

ヘビーなロックやメタルなどが好きな人たちは、ギターは歪ませて使う。
歪ませるといっても、ランクがある。
歪みの小さいものから順に、クランチ、オーバードライブ、ディストーション、ファズ、メタルというようなエフェクターがある。
そういうものを使って歪ませたり、アンプによってはボリュームとドライブというのつまみがあって、そのドライブを上げて歪ませるというやり方もある。

歪ませると、音が伸びやすい。
最初は真空管のアンプを使って、歪ませていたらしい。
ぼくはそれには詳しくないが、フェンダーなどの老舗がそういうアンプを出していた。
マーシャルというアンプメーカーは大口径のスピーカーをいくつも積んで、音が出せる。
ドームで演奏するときなど、あんなのを使うのだろう。

先生のお勧めはIbanezのチューブスクリーマーというエフェクターだった。
これはクランチで、ボリュームを下げておいて、かけっぱなしでもいいという。
音が立つ、ということだ。

歪みの世界も、結構深い沼みたいなものだろう。
ジャズギターはクリーントーンだが、クランチからディストーションあたりはポップスでもよく使われる。
だから、一応やってみようかな、という気になった。

おおかたのギターソロは歪んだ音だ。
クリーンな音で弾いておいて、ソロになるとペダルを踏んで歪んだ音にする。
それは見ていてかっこいい。

この年になって、歪みに目覚めた。


| hdsnght1957kgkt | 考えたこと | 21:50 | comments(0) | trackbacks(0) |
大学での算数
Facebookのニュース紹介で、大学教授の濱中裕明氏という方のコメント(2023年7月)が紹介されていた。

「実は昔、とある大学で『数学』の授業の非常勤を数年したことがあるのですが、内容はほぼ算数でした。

その初回でプレテストとして(状況把握のために)いくつか問題を出して、そのうちの一つが「1000円の2割引はいくらですか」という問題でした。

そのプレテストの解答の中には、「1000−2=998円」「1000÷2=500円」他にも「2割=0.2である。よって1000÷0.2=5000円」という解答もあった。
楽しい
プレテストを返却するときに言ったんです。「割引き、っていうから、割り算か引き算だと思ってるみたいだけど、掛け算だよ」(どよめき)

そのあと色々ありましたが、割合というものを理解せずに大人になると、こういう風になるんだなぁ、というのを目の当たりにした感じでした。
もちろん、速さなんて理解してなくて「時速4kmで2時間進と、何km進みますか」という問いに対しても、多くの学生が「はじきを忘れたので、解けません」でした。

面白いことに、そんな彼らも、数の計算ができないわけではないのです。
例えば、280×3.2を計算してといえば、計算できます。(もちろんケアレスミスをすることもありますが)しかし、数直線を書いて、100、200、300、という目盛をつけたあと、280はどこ?(これは分かる)を確認したあと、280×3.2はどのあたり?と聞くと、「そんな難しい計算はやってみないと分かりません」というんですね。なるほど、と思いました。

大事なことは計算の練習ではなくて、割合の表現が何を意味しているかの理解なんですね。
そんな彼らに、割合とは何か、速さとは何か、彼らがつまづいてしまったところからきちんと授業しましたよ

授業の最後の感想文には、「これまで買い物の時、割引ってわからなくて、いつも心配でした。でも先生の授業で、安心して買い物できるようになりました。ありがとうございました」と。
ちゃんと、教えれば分かるんですよね。」

これに対するコメントにこういうのがあった。

「なるほど…。 由々しき問題不足しているのは計算能力ではなく、読解力や応用力だったということでょうか。 たくさんの小学生の算数の勉強を見ていると実感出来てしまいます。計算の答えが合っていうことで満足してしまい、その計算が何を表しているのか興味も関心もない子の多いことに。困ったことに文章問題で何が問われているのか理解出来ていないにもかかわらず、それが表面化しづらいという…」

ぼくも全く同じ意見。
計算はできても、割合の意味がわかっていない大学生が本当に多い。
足りないものは「読解力」と言っていいのかどうかはわからない。
要は「概念操作」の力なのだと思う。
自分の手で触れないものに、人生で最初に出会うのが算数の割合なのだと思う。

それは要するに、単位分数の「1」が全体を表す、ということがわかっていないということだ。
だから、「1」には2つあって、一つは1個、2個、3個、…の自然数としての「1」と、全体を表す割合の「1」がある、ということを教えないといけない。

ただ、問題はそれをわかっている小学校の先生がどれだけいるか、ということだと思う。






| hdsnght1957kgkt | 考えたこと | 00:23 | comments(0) | trackbacks(0) |