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2023.01.09 Monday
日本の電力消費
日本の電力の総消費量はどうなっているのか、調べてみた。
日経に出ていた、国際エネルギー機関の資料によると「2010年の日本の最終消費電力量は1123.75TWh。一方、2020年のそれは986.95TWhで、136.8TWh(約12%)も減った。」と書いてある。 2010年から2020年にかけて、再エネ賦課金を税金のように払い、日本中のあちこちに太陽光パネルを施設し、バカでかい風車を建てて来たが、日本の電力の総需要は減っているのだ。 産業面で見ると、人口減少と市場縮小で、多くの電気を使う工場がどんどん日本から出ていっているというのはあると思う。 LED化など省エネ電化製品による効果もあるだろう。 もちろん、不景気ということもある。 でも、それならこの冬は電気が足りなくなると言っていたのは何故かということだ。 そういうことをマスコミも議員も問題にしない。 再エネが増えていて、安い電気がたくさん作れるのなら、発電には余裕があって、電気代も安くなると思っている人も多いのではないか。 ウクライナ戦争の影響とか、いろいろ言う人もいるが、本当の原因は何だろうということだ。 何度か書いたような気もするが、一つは原発の停止。 震災のあと、原発アレルギーが起こり、当時の菅首相が日本中の原発を止めた。 10年以上経っても、まだ100%は動かない。 安全審査にどれだけかけるつもりなのか、不思議だ。 脱炭素というなら、原発を動かすことが最適解。 そんなことはわかっていると思うのだが…。 もう一つは電力自由化し、送電と発電を分離したことだ。 それまでは関西なら関西電力が送電と発電を行っており、電力の供給責任を持っていたのだが、送電と発電の分離によって、発電会社にはその責任はなくなった。 結果、卸売市場で電気が売買され、それで価格を下げようということだ。 日本では幸い起こっていないが、自由化した国はたいがい大停電を起こしている。 まだ、旧の電力会社が供給責任を感じているからだろう。 そこに再エネが参入してきた。 太陽光など、昼間しか発電しない業者が安い電気を売る。 曇ったり、雨や雪が降ったら、発電は激減するのだが…。 そういうわけで、既存の発電業者は、採算の悪い火力発電所はやめてしまった。 勘違いしている人が多いと思うが、電気というのは使う分と作る分が同量でないといけない。 貯めておけばいいというが、貯めようとすると発電コストの1万倍くらいのコストがかかる。 当然、そんなことをしたら、市場で電気を売れないので、再エネ業者はそんなことはしない。 再エネという不安定な電源が増えたら、バックアップ用の発電設備など、余計なものが増えるのだ。 電気代で請求されている「再エネ賦課金」は総額2兆円ほど。 もうやめてほしいものだ。 FIT(固定価格買取制度)で作れば儲けられる仕組みを民主党政権が作り、震災後どんどん太陽光のメガソーラーができた。 作るときにも、撤去するときにもかなりのCO2が出る。 それらのために、電気が足りなくなっている。 総使用量は減っているにも関わらずだ。 ようやく政府は原発再稼働に舵を切ったようだが、それ以外にもやることはたくさんあるぞ。 |
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